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悩むより「リスクマネジメント」を。不安を打ち消す具体的な行動
これまでの評価や過去の失敗にとらわれる「ストック型」の考え方から、目の前の行動に集中する「フロー型」へ切り替える第一歩としてお勧めしたいのは、「失敗したらどうしよう」と不安になったら「失敗しないためにどうすればよいか」を考えることです。失敗の可能性を低くする方法を考え、準備できることに目を向けるのです。これはリスクマネジメントの発想です。悩んでいるより、できることに時間とエネルギーを割くほうがずっと建設的です。
どんなに一生懸命リスクマネジメントに努めたところで、リスクを100パーセント回避できるわけではありません。次に大切なのは、失敗したときに、どう考えるかということです。
失敗すると誰でも「しまった!」「ああ、やらかしちゃった」といった感情に見舞われます。それは悪いことではありません。悪いのは、いつまでもそうした感情に振り回されて、悩みの沼にハマっていくことです。
「しまった!」の後に。マイナス感情を脇に置き、次へつなげる分析術
ここで必要なのは、感情をとりあえず脇に置いて、思考を巡らせること。考察と反省をすることです。「なぜ失敗したのか」「どんな点が失敗につながったのか」と原因を考える。そしてそれを反省材料として「次は、どうしたら失敗の確率を減らせるか」を考えることに目を向けます。
私が初めての映画で失敗したとき、当初は落ち込んだものの、「人は他人の失敗なんてそんなに気にしていない」と気づいて気持ちがラクになりましたが、気持ちがラクになっただけで終わりではありませんでした。
私がまず行ったのは、段取りを学ぶために撮影現場を経験したうえでの失敗の原因究明と分析でした。
「本来はチーフ助監督の仕事であるスケジュール管理がまともにできていなかった。撮影締切の期限がなかったから、少しでも進めばいいとなっていた」「出演者の出番を細かく計画した香盤表も作っていなかった。このあたりの作り方を身につけないといけない」などと分析しました。
さらに撮影スタートから失敗までの過程を分析して「主演の出演キャンセルも予見できていなかった。最悪の事態の想定も甘かったのではないか」などと、準備や想定についても考察したのでした。
こうした考察に集中すると、心がマイナスの感情に支配されることはなくなります。そして、失敗から学びを得て、次につなげます。やり方を変えて再チャレンジすればいいのです。 この書籍の執筆者:和田秀樹 プロフィール
1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。
東京大学医学部卒附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院を経て、現在は精神科医。 国際医療福祉大学教授、ヒデキ・ワダ・インスティテュート代表。一橋大学経済学部・東京医科歯科大学非常勤講師。川崎幸病院精神科顧問。和田秀樹こころと体のクリニック院長。立命館大学生命科学部特任教授。



