氷河期世代の「失われた20年」はサンクコスト? 金融のプロが教える人生後半の“大逆転戦略”

不遇の時代を生き抜いた「就職氷河期世代」。失われた20年という過去(サンクコスト)への執着を捨て、人生後半戦で大逆転するためのファイナンス思考とは? 金融のプロが「小さく負けて大きく当てる」戦略などを解説します。(画像出典:PITA)

機会費用——「何もしない」 ことが最大のリスク

サンクコストと対になるのが、「機会費用」です。

氷河期世代はリスクを恐れて現状維持を志向しがちです。現状維持も一つの選択ですが、ファイナンスの考え方では、そこには必ず機会費用が発生します。

たとえば「給料には満足していないが安定している」という理由で、今の仕事にしがみつく場合。その選択によって失っている機会費用は何でしょうか?

転職や学び直し(リスキリング)で得られたかもしれない月収の増加、新しいスキル、人とのつながり、やりがい。あるいは、低金利の預金に全財産を置いている人は、「投資していれば得られたであろう年利5%のリターン」という機会費用を失っていることになります。

これからの時代、「何もしないこと」こそが最大のリスクになるのです。

非財務資本——氷河期世代の最大の武器

氷河期世代には、他の世代にない強みがあります。

それが、困難な時代を生き抜く中で築いた「非財務資本」です。

・困難な環境を生き抜いた「サバイバル能力」
・理不尽をくぐり抜けて磨かれた「調整力・レジリエンス(回復力)」
・苦楽を共にした仲間との「関係構築力」


これらは、誰かに与えられたものではなく、氷河期世代が歯を食いしばって積み上げてきた無形の資産です。

自分の中にあるこの「非財務資本」を棚卸しし、言語化して再認識すること。

それこそが、これからの人生を戦うための最強の“元手”になるはずです。

そしてそれらを磨き続けることが、「PBR1倍超え人材」への第一歩となります。
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人生後半戦の逆転劇。プロが勧める「小さく失敗して、大きく当てる」戦略
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