江ノ電20年ぶり新車、謎の「1人掛け席」の正体は? 観光サービスではなく「混雑地獄」に挑む苦肉の策
江ノ電が20年ぶりに導入する新型車両「700形」。一見、観光に特化した優雅な座席配置に見えるが、実は深刻化する「混雑地獄」に立ち向かうための苦肉の策だった。増発も増結もできない物理的限界の中で編み出された、驚きの「スペース確保」戦略とは?
「嵐の前の静けさ」に投入する切り札
江ノ電に訪日外国人観光客が殺到する一因ともなっている鎌倉高校前1号踏切。アニメの舞台となったことからアジア系の外国人にとっては「聖地」扱いだ
先日、鎌倉駅から江ノ電に乗車した。平日の昼前という時間帯のせいかもしれないが、混雑はしていたが、積み残しが出るほどではなかった。
現在は中国からの観光客減で一時的に落ち着いているようだが、スーツケース問題などは常態化している。
しかし、政治問題が解決し、訪日観光客数が完全回復したとき、あるいは春以降の行楽シーズンで利用者が増加したときにパンクしないよう、この新型車両が「切り札」として投入されたともいえる。
恒常的な課題に対する、接客面での回答が、この新型車両なのだ。
なお、700形の運行開始は、2編成そろった時点で2組を連結し、4両編成となって始まる。2026年春の予定だ。
取材協力=江ノ島電鉄、小田急エージェンシー