テストは結果より「次への作戦ツール」として賢く使う
子どもがテストを持ち帰ってくると、ついできていないところを指摘したくなるものですよね。次こそはもっと良い結果を出してほしい。マイナスをプラスに変えてほしい。そう思うからこそ、子どものミスを指摘するのが正しい親のあり方だと考える方もいらっしゃるかもしれません。
でも、その指摘の多くは必要のないものです。
なぜなら、「できていないことがある」という事実は、テストを受けた子ども本人が一番よくわかっているから。親に言われなくても気がついているからです。
必要なのは、その先の行動を自分で考えられるようにすること。もし計算ミスをしていたら、「ここにミスがあるよ」と指摘するのではなく、「どんなミスをしたの?」とたずねてみましょう。
そのとき子どもが、「足し算をするところなのに、引き算をしちゃった」と気がついているなら、同じミスをしないように子ども自身が注意すればそれでいいのです。
親は、「よく気がついたね」と子どもの気づきを認めましょう。
そのうえで、「次のテストでは、最後にもう一度見直しをしてみようか」といった前向きな提案をするのもいいかもしれません。そうやって、子どもの気づきを役立てていけばいいでしょう。
「テスト前の詰め込み」が良くない理由
親にテストを見せたときにダメ出しばかりされていると、子どもはテストを「いやなもの」と感じるようになります。親に見せたくなくなり、やがてはテストそのものに苦手意識を持つことも。そればかりか、そんな対応をする親のことを敵と認識してしまうこともあります。
でも、考えようによっては、テストのときに解けない問題があるのは、決して悪いことではありません。なぜならテストは本来、自分の苦手を知って、その後の学習方針を決めるためのものだから。
そう考えるとむしろ、テスト直前に詰め込み勉強をして実力以上の高得点が取れるほうがよくないかもしれません。そうすると苦手なポイントを見過ごすことになりますし、無理やり詰め込むようにして覚えた内容というのは、すぐに忘れてしまうからです。
ですから、テスト直前にあせってがんばりすぎずに、自然体で臨むほうがいいでしょう。
ちなみに長女は、テストの3日前からは記憶ものの勉強をしないようにしていました。そうすることで、自分の弱点や短期記憶でない実力を把握していたのです。
テストの本当の目的は、高得点をとることではありません。あくまでも、その後の勉強に活かすため。そう割り切って、賢く活用すれば、しっかりとした実力がつきます。
ポイント
・子どもは、親に指摘されなくても自分のミスに気がついている・テストは自分の弱点を知って、その後の学習方針を決めるためのものと考える この記事の執筆者:井上 晴美 プロフィール
中学受験ママ力開花アカデミー主催、Suclead 株式会社代表。長女の希望により、公立小5年生11月から中学受験をスタート。中学受験の世界、格差に衝撃を受けながらも3カ月で長女の偏差値を20上げるなど奮闘するが、ストレスの多い受験に悩み個性心理学を学ぶ。その後、姉妹を桜蔭合格へ導く。2016年より、同じように悩む受験生ママのため、個性心理学受験カウンセリングをスタートする。子育て受験相談は延べ4800人。



