保護者の声かけは“いつも通り”と「大丈夫」が鍵
今回の調査では、「特別な決め台詞」よりも、むしろ“いつも通りの挨拶や、短くシンプルなひと言を大切にしている声が多く寄せられました。そこには、「これ以上プレッシャーをかけたくない」「安心して会場に向かわせたい」という、保護者ならではの気遣いがにじんでいます。
1. プレッシャーをかけない“普段通り”の挨拶で送り出す
最も多かったのは、「受験だからといって特別な言葉を増やさない」という声でした。あえて普段通りの「おはよう」「いってらっしゃい」だけにとどめることで、受験当日を“特別な一日”にしすぎないようにしている様子がうかがえます。
「いつも通りに接して、プレッシャーにならないように『おはよう』や『いってらっしゃい』などの日常の声掛けをしました」(さつまいもさん 東京都 大学1年男子 保護者)
「改まって何かを言うのではなく、いつも通りの『行ってらっしゃい』で見送りました。」(きらっとさん 北海道 大卒社会人1年目男子 保護者)
「普段通りの『行ってらっしゃい』と、試験会場に着いたり、トラブルがあったらまず連絡するように伝え、余計なことは極力言わないようにした。」(朱音さん 神奈川県 大学1年女子 保護者)
2. 「いつも通りで大丈夫」落ち着きを促すひと言
次に目立ったのが、「大丈夫」「いつも通りでいいよ」といった安心させる言葉です。長く語りすぎず、ごく短いフレーズで落ち着きを促している点が共通しています。
「できるだけ、普段と同じような雰囲気を心がけました。家を出る少し前に、深呼吸を一緒にし、『いつも通りに落ち着いてね。』と声かけをしました。」(happyママさん 兵庫県 大学3年男子 保護者)
「頑張れとは絶対言わないようにした。いつも通り、『おはよ~』と声をかけ、子どもが緊張するー!!と発狂している時も、『大丈夫大丈夫』『落ち着いていつも通りやればいいだけだよ』と、穏やかに声をかけた。」(みかんドロップさん 愛知県 大学4年以上女子 保護者)
「家を出る直前に『普段どおりで大丈夫、落ち着いてね』と短く伝えました。長く説教めいた言葉は避け、安心を与えることを意識しました。」(hiroさん 大阪府 大学3年男子 保護者)
3. これまでの努力を認めて“自信”を持たせる
一方で、あえてこれまでの努力を言葉にして伝えるという声もありました。受験生が努力した過程に目を向け、「ここまで頑張ったのだから大丈夫」と肯定することで、自信を引き出すメッセージを伝えていました。
「朝家を出るとき玄関で手を握って、『今まで充分に勉強して頑張ってきたから大丈夫。』笑顔で送り出しました。」(じゃすみんぶさん 兵庫県 大学1年女子 保護者)
「玄関を出る直前に『ここまで頑張ったんだから大丈夫。落ち着いて行っておいで』と声を掛けました。本人は緊張していましたが、少し笑顔を見せてくれました。」(ゆうやけさん 兵庫県 大学2年男子 保護者)
「今までたくさん努力してきたので、自信を持ってやってらっしゃいと声をかけました。」(むーらんさん 東京都 大学2年男子 保護者)
受験当日にできるサポートと“もしも”の備えとは?
受験当日の朝、子どもへの声かけ以外に保護者が行なうサポートは、「その日を安全・スムーズに過ごすためのサポート」と「体調不良など“もしも”に備える準備」の2つに分けられます。
前者では、送迎や朝の支度、忘れ物チェックなど“段取り面”のサポートが中心。後者は、常備薬や解熱剤の準備、大学への連絡方法の確認など、“最悪のケース”を想定した声が目立ちました。
1. 送迎や前泊で“移動の負担”を減らす
もっとも多かったのは、駅や試験会場までの送迎で、体力と時間の余裕をつくるサポートです。
当日は、普段の通学手段(自転車や電車)にかかわらず、多くの家庭が車で送迎していました。これは、「移動による疲労を防ぐこと」と「時間に追われるストレスの軽減」も、受験当日のコンディションづくりとして重視されていたからです。
「朝は、体力を使わないように、車で最寄り駅まで送りました。」(あぜっくさん 静岡県 大学4年以上女子 保護者)
「普段は駅まで自転車で行っているが、受験当日は駅まで車で送迎した。」(kokiaさん 埼玉県 大学2年女子 保護者)
「家から試験会場まで遠いので、前日に会場近くのビジネスホテルに一緒に泊まりました。道に迷わないよう、会場まで一緒についていきました。」(わーたさん 神奈川県 大学1年男子 保護者)
2. 朝の支度・時間管理・忘れ物チェックで“慌てない朝”をつくる
次に多かったのは、朝の準備を一緒に進め、時間に追われないようにするサポートです。
当日は、時間の管理から忘れ物チェックまで、保護者が裏方として動く場面が多くありました。子どもが自分のペースを崩さず、準備に集中できる環境をさりげなく整えていた姿がうかがえます。
「朝は起きる時間に合わせて起こし、朝ごはんを用意し、身支度を手伝い、忘れ物がないか確認しました。また、駅まで送り、安全に向かえるようサポートしました。」(WSさん 埼玉県 大学1年男子 保護者)
「さりげなく、時間の管理をしました。出発時間を事前に確認し、いつもの支度時間で逆算して、時計を見ていました。基本的に自分で支度できるので、うるさく声をかけることはせずに見守る感じで、遅れそうだと思ったときだけ、今○○時だよと声をかけました。」(meriさん 千葉県 大学2年女子 保護者)
「朝食の準備を早めに済ませて、着替えや持ち物の確認を一緒にしました。忘れ物がないように、チェックリストを見ながら声掛けをしました。」(ゆうやけさん 兵庫県 大学2年男子 保護者)
3. コンディションと気持ちを整える小さな工夫
当日のサポートは、消化の良い朝食や持ち物の準備、軽い雑談など、「体調」と「精神状態」の両方を整える工夫が中心でした。「普段通り」の生活に「ちょっとした安心感」をプラスすることで、受験生を支えようとする思いがあるようです。
「朝食をしっかり食べられるよう、消化が良くてエネルギーになるメニューを用意しました。また、時間に余裕を持って起こし、慌てずに準備できるようにしました。出発前には忘れ物がないか一緒に確認し、落ち着いた気持ちで家を出られるよう、穏やかな声かけを心がけました。」(元さん 広島県 大卒社会人1年目女子 保護者)
「飲み物やカイロをすぐ持って行かれるように出しておくことと、駅まで車で送って行きました。」(ようママさん 神奈川県 大学3年女子 保護者)
「サポートというほどではないですが、朝にラジオ体操を一緒にして体を少しほぐしました。」(カマンベールさん 青森県 大学3年女子 保護者)
4. 常備薬・防寒・水分…“体調不良”を想定した持ち物の準備
当日朝や試験中の体調不良への不安に備え、薬や防寒具などを事前に準備しておく様子が見られました。特に、頭痛、腹痛、発熱、生理痛といった症状に合わせた薬を用意している家庭が目立ちます。
「とりあえず鎮痛剤や下痢止め、風邪薬など想定できる範囲の薬は買い置きしておいた。高熱が出た場合のコロナ、インフルエンザ検査キットも買っておいた。」(なのはなさん 大阪府 大学4年以上男子 保護者)
「喉の痛みや発熱などがあった場合、ひとまずすぐに鎮痛剤など飲めるように用意しておいた」(むーらんさん 東京都 大学2年男子 保護者)
「万が一、頭痛や腹痛などの不調が出た場合に備えて、常備薬を持たせるようにしていました。」(元さん 広島県 大卒社会人1年目女子 保護者)
5. 大学や学校への連絡・追試の確認など“最悪のケース”もシミュレーション
体調不良が深刻な場合を想定して、大学や学校の対応を事前に確認しておくというコメントも多数ありました。
別日受験や追試、体調不良者用の教室などを調べておき、「いざというときにどう動くか」を保護者が把握しておくことで、不安を和らげようとしている様子がわかります。
「受験をする大学の募集要項に記載されている「体調不良者への対応」について事前に目を通しており、すぐに再確認できるようにしておきました。軽い症状であった場合、市販薬をもたせようと考えて、テーブルに用意しておきました。」(みなさん 北海道 大学1年女子 保護者)
「万が一発熱や腹痛があった場合は、すぐに学校に連絡して、別日程の受験について確認するつもりでした。本人には『無理せずに言って』と伝えていました。」(ゆうやけさん 兵庫県 大学2年男子 保護者)
「受験当日に体調面の不安があった場合に備えて、まずは朝の時点で体温や顔色、食欲などをしっかり確認するようにしていました。少しでも熱や倦怠感がある場合は、無理をさせずに受験会場に連絡を入れ、追試や救済措置の有無を確認することを想定していました。」(daigakupenさん 大阪府 大学1年男子 保護者)



