不合格からの一発逆転!「塾に行きたくない」と泣く息子と、母が掴んだ横浜市立南高附属中への合格

仕事と子育てに追われるシングルマザーとして忙しい日々を送る原田さんは、学習意欲に波のある息子に寄り添い続けました。悩みや葛藤を抱えつつも伴走をやめず、諦めない心を育みながら倍率4.17倍の難関校に合格。そんな親子の参考にしたい中学受験記。

無事、志望校に合格
横浜市立南高等学校附属中に合格!親たちの中学受験体験記(画像出典:写真AC)
息子には、自分の進みたい道を自由に選べるようになってほしい。その願いを胸に、わが子に難関中学を受験させようと決意した母。勉強への意欲に波がある息子を前に、焦りながらも寄り添い続けました。

無理に勉強を強いるのではなく、生活リズムを整え、気持ちを支える日々。その試行錯誤の積み重ねが、やがて息子に“最後までやり切る力”を育てていきます。倍率4.17倍の難関を繰り上げ合格という結果で乗り越えた、親子の歩みをご紹介します。

【保護者プロフィール】

お名前:原田 真穂(仮名)
お住まい:神奈川県
年齢:34歳
職業:会社員
家族構成:祖母、長男(中学2年生)、長女(中学1年生)

【中学受験を行った子どものプロフィール】

名前:原田 友(仮名)
性別:男子
合格した学校:横浜市立南高等学校附属中学校
通っていた塾:啓館明
得意科目:算数
苦手科目:理科
性格:人見知りで内向的だが、慣れると明るく話せる。
受験時の偏差値:60程度
その他の合格校:鎌倉学園中学校/関東学院中学校 /佐久長聖中学校 

自分の道を思うように選んでほしい。そう思い、中学受験を決意

——お子さんの中学受験を決めた理由やきっかけについて聞かせてください。

私は息子が幼稚園のとき、シングルマザーになりました。1人で子どもを育てることになったとき、「ちゃんと学校に通って、選択肢を広げておけば良かったな…」と痛感したんです。だからこそ、息子には早くから勉強を頑張ってもらって、自分の進みたい道を自由に選べるようにしてあげたいと思ったんです。

そうした経緯もあって、地元の公立中学校ではできない経験を、私立中学校でなら得られることに魅力を感じました。充実した環境の中で、息子には可能性を広げてもらいたいと思って中学受験を決めました。

——受験校・志望校はどう選びましたか?

将来の選択肢や環境の質を考えて、できるだけ学力レベルの高い学校を目指そうと思いました。最初に塾のテストに申し込んで、息子の実力を把握するところから始めました。

同時に私立・公立を問わず家から通える学校を調べ、横浜市立南高等学校附属中学校の存在を知りました。中高一貫校として手厚い学習プログラムがありながらも、公立なので学費が抑えられる点も魅力でした。

最後、決め手になったのは校風。横浜市立南高等学校附属中学校の学校説明会に参加した際、校内がきれいで、先生や生徒の印象もよかったんです。在校生が元気に挨拶をしてくれて、雰囲気は穏やかで、息子も感じるところがあったようでした。

——中高一貫校であることも重視しましたか?

重視しました。中学生になると反抗期が始まり、親の話を聞かなくなってしまう子も多いと聞きます。多感な時期に授業と部活があって、高校受験のための塾にも通うとなると、親も子もしんどいだろうなと。だから親の言うことに耳を傾けてくれる小学生のうちに、一緒に受験を頑張る道を選びました

——ほかの学校説明会や学校見学にも参加されましたか?

はい、学校説明会は全部で4校に行きました。学校の雰囲気や校舎の様子を肌で感じることができるので、足を運ぶことはやっぱり大事だと思いました。

ただ息子が5~6年のときは塾が忙しくて、なかなか連れて行く機会をつくれなかったのが心残りです。もっと足を運んで、中学校生活をよりリアルにイメージできていたら、モチベーションも上がって、もっと自発的に頑張れたんじゃないかと。

息子にやる気を出させるためにも、文化祭などにもっと連れて行けばよかったと、そういう気持ちはありますね。
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かみ合わない母子のバトル、そして訪れた「6年生の絶望的なスランプ」
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