この記事の執筆者:
ヒナタカ
映画 ガイド
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
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前置き:変わった炎上スリラー&現代西部劇&ブラックコメディー
今回は「暴力、陰謀論、SNSの暴走がすべてを焼き尽くす“炎上スリラー”」と銘打たれており、実際に見れば「一触即発のバトルが勃発する現代西部劇」かつ「本人は切実でも側から見れば笑ってしまうブラックコメディー」にもなっていました。おじさんが不条理な出来事に遭遇し続ける前作『ボーはおそれている』ほどでないにせよ、かなり変わった映画であることは間違いないでしょう。
注意点は「殺傷・流血の描写がみられる」という理由でPG12指定がされており、やや突発的な暴力シーンがあること。また、上映時間は2時間28分と長めです。
後述するように「コロナ禍での小さな町で対立する閉塞感」も重要なので、映画館という閉ざされた(逃げられない)空間でこそ見てほしい作品です。
ここからは決定的なネタバレを避けつつ、「こう見てみると面白い」ポイントをまとめていきましょう。意外にも、現在大ヒット公開中の『ズートピア2』と共通する(あるいは相反する)ところもあったのです。



