新横浜ラーメン博物館(以下、ラー博)に2025年秋、2つのラーメン店が出店。9月は「ロックンスリー」、10月は「新道らぁ麺」がオープンしました。それぞれの看板メニューを横浜ガイドが実食リポ!(画像は全て試食会にて筆者撮影)
「鶏と水のラーメン」の始祖、嶋崎順一さんが手掛ける「ロックンスリー」
2025年9月25日にオープンしたのは「ロックンスリー」。店主の嶋崎順一さんは「鶏と水のラーメン」を確立し、「昆布水つけ麺」という革新的なスタイルを世に送り出したラーメン職人です。(※嶋崎さんの崎はたつさき)
鶏と水のみでうま味を最大限に引き出す製法でつくられる「鶏と水のラーメン」は、ラーメン界隈では「水鶏系」や「鶏水系」と呼ばれています。
「ロックンスリー」では、比内地鶏を中心に全国の地鶏を日替わりでブレンドして使用。その日使用する鶏の銘柄は店内に掲示しています。
シンプルゆえ、水や醤油にも徹底してこだわる
シンプルゆえ水にもこだわっており、不純物を徹底的に除いた超純水「RO水」を使っています。鶏のうま味成分が水になじみやすくなり、水の中に溶け出したうま味成分がタンパク質とミネラル成分と反応して、深みのあるコクへと変化する効果があるそうです。
醤油は13種類を使用。ベースとなる非加熱の生揚げ醤油に、発酵や熟成年数の異なる醤油をブレンドし、独自の手法と温度で火入れすることで、深みと香りを引き出しています。
嶋崎さんは空の丼に鶏油を入れた後にタレを加えます。そしてスープと麺、具材を入れ、仕上げに再度、鶏油をかけます。この最後に鶏油をかける、いわゆる“鶏油の後がけ”は嶋崎さんが発祥だそう。今では多くのラーメン店が、この手法を取り入れています。
濃厚で鶏のうま味を感じるスープ
筆者が試食させていただいたのは、鶏と水の醤油ラーメン「地鶏醤油」(レギュラー、税込1500円)。スープを口に運ぶと、しっかりとした鶏のうま味が口いっぱいに広がります。スープが透き通っていることもあり、想像以上に濃厚でした。
北海道産の「春よ恋」と「ハルユタカ」をブレンドした小麦粉でつくる中細ストレート麺が、シンプルなスープをさらに引き立てます。
具材はチャーシュー、ネギ、メンマ。チャーシューには2種類の胡椒がかかっているので、スープに混ぜることで味変します。



