「わが家にとって最高の合格」を果たすためには、入試の傾向をつかみ、対策を練ることも欠かせません。そこで、首都圏中学模試センターに、最新の模試受験者の動向を踏まえた来年の入試予測と注意点を取材しました。
2026年中学入試、首都圏では5.5人に1人が受験
右肩上がりで増加してきた首都圏の中学入試受験者数。ここ数年は5万2000人台で推移しています。これは、私立中・国立中学の受験者数で、公立中高一貫校を合わせると、約6万347名(推定)。首都圏の小学生の5.5人に1人が私立・国立中学を受験、19.2人に1人が公立中高一貫校を受検していることになります。2026年度の動向を予測する上で参考になるのは、合否判定模試(合判模試)の受験者数と志望者動向です。受験数が大きく減ることはないと言われていますが、志望者の動向は年によって変化があるからです。
中堅校の受験者数が増加傾向
表1は「2025年の東京都私立中学校 受験者数増加校」(前年比較、2025年2月11日時点の集計による)です。青字は2年連続増加の学校で、中堅校と言われる偏差値帯の学校に関心が集まっていることが分かります。
まず、上位10校全てが共学校で、2026年より北里大学の附属校となる順天中学・高等学校と、2026年から共学化する日本学園中学・高等学校(明治大学付属世田谷中学校・高等学校に改名)が上位にランクインしていることです。やはり有名大学附属校は保護者にとって安心材料になるのでしょう。
次に、千葉県や東京の城北部の学校の増加が目立つことです。これは、人口動向ともリンクしています。近年東京都に隣接している常磐線、つくばエクスプレスの沿線が子育て世代に人気で、そのエリアから通いやすいところに立地している学校の受験者が増加傾向にあります。東京都内、特に城北部にある偏差値40〜50台の学校の受験者数が増加しているのも同じ理由ではないでしょうか。
芝国際中学校・高等学校は初年度入試で多くの受験生が殺到し、予想偏差値よりかなり厳しい結果になったことで敬遠されていましたが、開校から3年経ち、校長先生も変わったことから、期待値が上がっているようです。



