All About ニュース編集部は2025年9月19日から22日にかけて、全国の10代から70代までの男女250人を対象に「大阪・関西万博」に関するアンケート調査を行いました。この記事では、「大阪・関西万博で最も満足度が高かったと思われるシグネチャーパビリオン」のアンケート結果をランキング形式でご紹介します。また、全パビリオンを見て回った旅行ジャーナリストの村田和子さんにもお話を伺いました。
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2位:いのちの遊び場 クラゲ館(中島さち子プロデュース)/52票
2位にランクインした「いのちの遊び場 クラゲ館」は、1歳から120歳まで楽しめる体験型パビリオンでした。多様な背景を持つファシリテーターが「多様性」「包摂性」「つながり」の価値を伝えていたのが特徴です。予約不要の地上は、楽器やスクリーンなどを通して音と動きに没入できる空間。天井からつり下げられている数百本ものリボンには、来場者の思いを込めたメッセージが付けられていました。
予約が必要な地下では、生演奏される音楽に合わせてクラゲが光りながら、壁一面360度泳ぎ回ります。体験の締めくくりには、来場者自身も音楽に合わせて自由に踊り、「人生は分かち合うほど豊かになる」というメッセージを実感できる構成となっていました。
回答者からは「幻想的なクラゲの光と動きに包まれながら、命の神秘を遊び感覚で学べるところが楽しいです。ふわふわ漂うクラゲに癒される空間演出も魅力です(50代女性/神奈川県)」「360度のスクリーンは迫力がありました。身体全体で音楽が感じらてゆらゆらしているような不思議な感覚でした(50代女性/兵庫県)」「軽く水族館気分が味わえたり、自由に置いてあるピアノが弾けたりと、強い決まりがなく好きに歩き回れるところが、多様性を象徴しているようだったから(30代女性/神奈川県)」というコメントが寄せられています。
1位:null²(落合陽一プロデュース)/73票
1位に選ばれたのは「null²(ヌルヌル)」です。メディアアーティストの落合陽一さんが「いのちを磨く」をテーマにプロデュースし、伸縮する鏡素材「ミラー膜」とロボットアームを組み合わせた「動く建築」が大きな注目を集めました。パビリオン名の「null(ヌル)」は、コンピュータープログラミングで「値がない」状態を意味します。ここでは、この「何もない」状態を「新しい価値が生まれる可能性の場」として再解釈し、物質と情報、リアルとバーチャルの境界で新しい生命観を提案していました。
内部では、鏡面状のLEDに囲まれた没入型のシアター体験が楽しめ、開幕後は抽選倍率が数パーセントという非常に高い人気を集めていました。万博終了後は「null²」を別の場所へ移設・再構築する計画があり、そのためのクラウドファンディングが行われています。
回答者からは「まず外観から美しさを感じました。さらに夜になるととても美しく輝きます。見て損はないと思ったからです(20代女性/埼玉県)」「今まで体験したことのない映像や感覚が面白かった。意味が全てわかるわけじゃないけど受け取り手によって色々感じ方が変わるのではというのも面白かったから(20代女性/大阪府)」「人気なだけあって、不思議な世界観に飲み込まれました。自分なりの解釈で楽しめたと思います(30代女性/京都府)」などとコメントしています。



