田園都市線の“終点”には何がある? 「中央林間駅」は、駅施設が充実&派手さはないけど抜群に住みやすい街

電車に乗る時に「中央林間行き」の表示は毎日見るけど、実際に中央林間まで行った経験はないという人も多いのでは。実際行ってみると何があるのか、行って確かめてみました!

駅を出るとスーパーがちらほら、住宅街には「米軍ハウス」も

中央林間の写真
平日昼という時間や暑さのせいもあって、人通りはかなり少なめ
中央林間駅の駅周辺は、特に西側の商店街に飲食店・カフェ・居酒屋などが集中。ただしエリア自体が比較的コンパクトで、駅を出てすぐ住宅街になります。
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オオゼキ周辺では買い物中の人が比較的多め
駅チカで数少ない量販店が、生鮮食品の格安販売で有名な「オオゼキ」。店内だけでなく店頭にも多くの商品が並べられています。
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ほかの野菜もボリュームに対してかなりお安め
店頭販売のピーマン超大袋が税抜299円(取材時)! これで青椒肉絲を作ったら何人前くらいになるでしょうか。
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ラプラと同じ敷地で「がってん寿司」「ウエルシア」も並んでいます
一方、駅東側にあるのが「ラプラ中央林間」。ここには食品スーパー「ロピア」や「マツモトキヨシ」「セリア」などが入っています。ラプラからさらに離れた場所の「りんかんモール」にはホームセンター「カインズ」も入っているので、駅近以外での買い物ではこうした場所を効率よく使うと良さそうです。
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「フラットハウスカフェ」外観。どことなくアメリカの郊外住宅を思わせる作り
なお、中央林間の住宅街を歩いていると気付くのが、1階建てで年季の入った平屋の多さ。これは1960年代に座間・厚木の米軍基地で働くアメリカ人兵士や将校が住んでいた「米軍ハウス」です。

その多くが取り壊されたものの、現在も住居に使用されている所が複数あります。「フラットハウスカフェ」など、店舗にリノベーションされている建物も特徴的です。

小規模ながら見どころが多めな公園も

中央林間駅周辺は住宅地としてきれいに整えられている反面、映画館や博物館・美術館などがなく、街並みの雰囲気はやや単調。その一方、宅地として再開発される以前の緑を残した公園が点在しているので、駅から散歩や散策に出る時はそうした場所を意識して巡るといいかもしれません。
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多胡さんご夫妻の銅像
スーパー・オオゼキから西方向へ真っすぐ歩いた先にあるのは、多胡三代治さんとキヨさん夫妻から大和市に土地寄贈された「多胡記念公園」。
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慈緑庵の周辺は物静かな雰囲気
三代治さんのご意向により、土地だけでなく茶室と書院の建築費が市に寄付されたため、現在は園内に「慈緑庵(じろくあん)」が建っています。園内にはアーティスティックな彫像もあり、公園自体は小規模ながら見どころが多めです。

駅チカの「ゴルフクラブ」が渋い

中央林間の写真
相模カンツリー倶楽部の駐車場
その多胡記念公園からすぐ近くにあるのが、ゴルフ場「相模カンツリー倶楽部」。戦前の「林間都市計画」に基づき造営・創設されたという、歴史あるクラブです。入口は中央林間駅から歩いて10分前後の距離にあります。
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宇都宮記念公園北側の「みどりの森」。鬱蒼(うっそう)とした雑草や樹木に覆われています
相模カンツリー倶楽部から南方向に歩いた先にある「宇都宮記念公園」は、故宇都宮徳馬氏のご遺族から「緑を残したい」とのご遺志を受けて寄付された公園。多胡記念公園の成立経緯とも合わせ、この地域には開発前の風土や自然を愛する人が多いことが伺えます。
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「ひのきの散歩道」は綺麗に剪定されており、日陰にもなって小散歩に良さそう
園内は北側の「みどりの森」、南側の「ひのきの散歩道」「仲よし広場」の3エリアで構成。「みどりの森」は閉鎖中ですが、緑に包まれた散歩道や広場をゆったり散策できます。
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緑を愛する方々の多い街
このほかにも中央林間はミニ公園や緑地があちこちに点在。多胡記念公園のように土地所有者さんのご好意で大和市へ寄贈された土地もあるので、市街地化される前の緑豊かな中央「林間」に想像を巡らせるのもいいでしょう。
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家賃◎、環境◎で住みやすい街
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