【2025年最新】初任給30万円超え!? 意外と知らない学校の先生の働く環境とお金事情

安定した収入のイメージがある「公務員」。その中でも、学校の先生はどのような給与体系なのでしょうか。意外と知らない先生の初任給や、今話題になっている「給特法」などについてまとめました。(画像出典:PIXTA)

先生の初任給・初年度年収の平均はいくら?
先生の初任給・初年度年収の平均はいくら?(画像出典:PIXTA)
今も昔も安定した収入のイメージがある「公務員」。その中でも、学校の先生はどのような給与体系なのでしょうか。

意外と知らない先生の初任給や、今話題になっている「給特法」など、先生たちのお金事情をまとめました。なお、今回は東京都の先生の給与についてまとめています。 

東京都の先生の初任給は、民間よりも約6万円多い!

まずは東京都の先生の初任給をみてみましょう。

大学を卒業した1年目の先生の場合、初任給は平均で約30万円(教職調整額や地域手当を含む)。一方、都内の一般企業を含めた平均初任給は25万9000円と、東京都の学校の先生のほうが初任給が高額なことが分かります。
初年度の年収例(画像:東京都公立学校教員採用ポータルサイト「徹底解析!~働く環境~」を基に筆者が作成)
初任給例と初年度の年収例(画像出典:東京都公立学校教員採用ポータルサイト「徹底解析!~働く環境~」)
さらに上記の金額に加えて、住宅手当や通勤手当、勤勉手当などが個々の状況によって支払われています。

もちろんさまざまな手当や残業代の計算方法の違いもあるので、一概に「学校の先生は高給」ということはできませんが、初任給から30万円超えというのは魅力的です。

一方で、コロナ禍以降多くの企業で取り入れられているリモートワークやフレックス制度は原則ないため、働き方に関しては民間企業より融通がきかないことも多いかもしれません。

ちなみに、初年度の平均年収は約469万円。激務と言われる職業ではありますが、1年目から一人暮らしでも十分生活ができる収入が得られることが分かります。

1時間単位での有給取得&最大3年間の育休取得が可能。先生の勤務条件は?

先生の働く環境にも注目してみましょう。

勤務時間は1週間につき、38時間45分。休日も土日祝、年末年始とありますが、運動会や文化祭などの学校行事で休日出勤が発生することは、1年に数回必ずありそうです。

注目は有給休暇の取得方法。年間20日ある有休は、なんと1時間単位で取得可能なのだそう。家庭の事情に応じて柔軟に取得できるのは、多忙な先生にとってはうれしい制度です。

・勤務時間…1週間につき、38時間45分
・休日等…土曜日、日曜日、祝日、年末年始(12月29日~1月3日)
・年次有給休暇…1年間に20日付与(最大20日繰越し可能)、時間単位で取得可能
・夏季休暇…5日

参考:東京都公立学校教員採用ポータルサイト「徹底解析!~働く環境~」

また、子育て世代になると気になるのが、育児に関わる休暇制度。

学校の先生は、最長で3年間の育児休暇を取得することが可能です。一般企業は原則1年間ですから、子どもとしっかり向き合える時間が確保されるのはとてもありがたいですね。

また、育休から復帰後も、時短勤務制度や看護休暇制度などが充実しているため、キャリアを諦めずに働ける環境が整っています。
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