【専門家に聞いた】夏休み、子どもだけで留守番させる前に確認すべきこと

夏休みは子どもが1人で留守番する機会が増えます。空き巣なども増加傾向にある中、どんなことに注意すればいいのか。セコムIS研究所の舟生岳夫さんに伺いました。

夏休みになると、子どもだけで留守番する機会が増えます。セコムIS研究所でチーフ研究員を務める舟生岳夫さんは、「まずは子どもに留守番を任せられるかどうか、年齢で判断せずに考えてほしい」と語ります。
留守番中に食事をとる子ども
子どもの留守番は、思いがけないトラブルに発展することも

夏休みの留守番で気を付けたいこと

留守番できるかの判断基準は、まず「知らない人が来たときに対応できるかどうか」。そして、家に帰ったら「鍵を閉める」「火は使わない」といったルールが守れるかだと舟生さんは言います。
 
「初めての留守番は、長時間から挑戦せず、短い時間から少しずつ始めてみましょう。何かあったらすぐに保護者へ連絡できる方法を準備することも大切です」

注意したいのが、不審者の侵入です。舟生さんは、「インターホンが鳴ってもドアをいきなり開けず、居留守を使うことも考えて」と注意を促します。
 
「コロナ禍以降、宅配便は置き配が指定できるようになりました。最初から設定しておくか、チェーンなどのドアロックをかけたまま『そこに置いておいてください』と応対するように伝えましょう。もし印鑑が必要な場合は、ドアロックを外さずに扉の隙間からやりとりすることが肝心です。

何時ごろに人が来たのか保護者に共有するのも大事。同じ時間帯に来訪が続くようなら、保護者も自宅で待機することを検討してほしいです。中には、家に誰もいないことを確認するために同じ時間にインターホンを鳴らす場合もあります」
 
夏は窓を開けて換気しながら過ごすことも増えてきます。空き巣などの被害に注意しましょう。
 
「エアコンの使い方を子どもに教えて、留守番中は鍵を閉めたままにしておくのがいいと思います」
 
固定電話を使うのであれば「留守電に切り替わるまで待つ」のが鉄則。保護者は留守電に切り替わってから、『保護者だよ』と伝えて子どもに電話に出るよう伝えましょう。

留守番は事前の練習が大事

初めて留守番する子は、「まず留守番の練習から始めてほしい」と舟生さん。
 
「子どもは鍵を開けるのに手間取ることが多いんです。事前に練習しておきましょう。

留守番中にインターホンが鳴ったとき、もしこどもに対応させると決めている場合は、『今、親の手が離せないので』と子どもが1人で在宅していることを悟らせないような一言を添えるのもいいと言います」

留守番の練習で挑戦したいこと
・鍵を開ける
・誰もいなくても『ただいま』と声をかけてから入る
・鍵とチェーンをかける
・刃物や火は使わない
・来訪があった際の対応を考える
 
「夏休みなど期間限定で留守番をする子は、鍵をもらったのがうれしくて見せびらかしてしまうことがあります。『カギを人に見せない』という約束も忘れないでください」
 
夏は熱中症などの体調変化にも注意が必要です。エアコンを使用し、水分はよく取るように促してください。
 
「体調が悪いときは、早めに保護者へ相談できる環境を整えてあげましょう。それでなくても、夏は体調を崩しやすいもの。保護者も子どもから連絡が入ったら早めに用事を切り上げる工夫が必要です」
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不審者の侵入以外に気を付けたいこと
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