知識ゼロでもできる! わが子を「闇サイト」「高額課金」から守るスマホ設定の基本【専門家が解説】

この夏、子どもがスマホデビューするご家庭も多いのではないでしょうか。安全に使うためには、どんなことに注意すればいいのか。セコムIS研究所の舟生岳夫さんに聞きました。

小学6年生の6割がスマホを持つ時代と言われています。子どもが安全にスマホを使用できるよう、保護者はどんなことに注意すればいいのでしょうか。セコムIS研究所のチーフ研究員・舟生岳夫さんは「フィルタリングやペアレンタルコントロールの導入から始めましょう」と言います。
スマホを持ち、嬉しそうにする子ども
スマホを上手に活用するために、大人ができることとは

フィルタリングとペアレンタルコントロールは、まず親が仕組みを理解すること

「子どもがスマホを安全に使用するためには、フィルタリングとペアレンタルコントロールが最も効果的です。しかし、子どもは友達同士で情報を共有し、解除する方法をすぐに見つけてしまうもの。キッズ携帯でアダルトサイトを見ていた事例もあるほどです。
 
保護者はどちらの機能も過信せず、しっかりと仕組みを理解してコントロールすることが大切です」
 
フィルタリングにはブラックリスト方式とホワイトリスト方式があります。ブラックリストは過去に出た危険サイトをはじいてくれるシステムで、ホワイトリストは安全なサイトだけを表示して、ほかのサイトにアクセスできなくするシステムです。時にはブラックリストとホワイトリストを併用して使用することもあります。
 
「どちらの方式をとってもかまいません。ブラックリスト方式のフィルタリングは定期的に更新が必要ですから、IT機器に弱い保護者は携帯ショップなどで説明を受けるなどして、やり方を把握するようにしましょう」
 
ペアレンタルコントロールは、保護者が子どものスマホ利用を管理する機能です。
 
「ここで大切なのは、スマホの使い方を保護者が勝手に決めないこと。子どもは反発して解除する方法を探してしまいます。双方が納得できるルールを作ることが大切です」
 
子どもの成長に合わせて、スマホのルールは定期的に見直しを。時には「このルールが守れたら、ここまで利用するのをOKにしよう」と制限を緩めてあげることも効果的です。

スマホを使う際に決めたいルール

子どもにスマホを渡す際、どのようなルールを約束するといいでしょうか。

スマホのルール 例
・利用時間、場所を守る
・オンライン上の知り合いに個人情報や写真を共有しない
・友達の写真を許可なくネットにあげない
・友達や芸能人などの悪口を書き込まない
・電話やSNSなどで変なメールやDMが来たらすぐに保護者に相談する
・お金がかかるアプリなどは必ず親に相談してから使う
 
「ネットに書き込んだものは、簡単に消せないということを教えるのも大切です。特に注意したいのがLINEの使い方。自分の送信履歴は消せても、送信先には残ることを伝えましょう」
 
子どもが幼いうちは、保護者が投稿前に文面をチェックしたり、SNSの友達グループに保護者も一緒に入ったりする方法もいいでしょう。
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