基本の迷子対策は「お出かけ前に写真を撮影し、子どもの服装を記録する」
2023年にコクヨが中学生以下の子を持つ同グループ社員に向けて行った「迷子に関するアンケート」では、約6割が「子どもが迷子になった経験がある」と回答。迷子になった場所は回答が多かった順に「ショッピングモール」「スーパー」「公園」「テーマパーク・遊園地」「通学路」などが挙げられ、迷子対策の必要性を感じさせます。
では、どんな対策があるのでしょうか。
舟生さんは「一番大事なのは、迷子にさせないこと。保護者は子どもから目を離さない。幼い子どもとは必ず手をつなぐ。これが基本の考え方です」と断言。その上で、お出かけ先によって、さまざまな対策が取れると言います。
迷子対策の基本
・お出かけ前に子どもの写真を撮影し、服装を記録しておく・遠目から見ても分かる色合いの帽子・服を子どもに着せ、目印にする
・子どもにGPSや防犯ブザー、迷子札を持たせる
テーマパーク・遊園地など
・園内マップを見ながら、「迷子になったらどこに集合するか」を事前に決める・迷子センターやテーマパークのスタッフを教え、「困ったらこの場所へ向かうこと、この人に話しかけること」を伝える
園内マップの集合場所に印を付けて、子どもに持たせておくと、迷子になったときに「ここで保護者と待ち合わせている。行き方を教えてほしい」と周囲の人に話しかけやすくなるそう。
また、防犯ブザーは、「鳴らして嫌な思いをする人がいたら、お父さんやお母さんが謝ってあげる」と一言添えることで、迷いなく使用できると言います。
「小学校高学年や中高生になると、親のそばにいることを嫌がります。『見えないところには行かないでね』と伝えて見守るのが大切です」
迷子になったら、その場で親を待つ
迷子になると、子どもはパニックを起こして保護者を探しながら走り回ります。舟生さんは、「その場で保護者を待つよう促して」と注意喚起します。「子どもが勝手に動くと本当にどこにいるか分からなくなってしまうんです。保護者は迷子になった場所の検討がつくはず。子どもには『必ず見つけてあげるから、そのまま動かないで』と伝えるようにしましょう」
知らない道で迷子になると、施設のスタッフなど頼れる大人がそばにいないことも。その場合は、家族連れの大人に話しかけるのが得策だと言います。
「周囲の人がみんないい人だとは限りません。相談したら、そのまま連れ去られてしまうこともあるのです。誰にも付いていかないことを約束しましょう。
その上で、身近にどうしても頼れる人がいない場合は、家族連れの大人に話しかけて。子ども連れの人が、わざわざ他の子まで連れ去るとは考えにくいですし、親身になって話を聞いてくれる可能性が高いです」



