【写真】被害に遭ったことを吐露
「あまりにも理不尽で悔しい出来事だった」
深沢さんは「私が大御所作家から被害に遭ったのは、40代前半」と書き出し、「私自身が、この年齢だから(性的)対象として見ることはないだろう、いや、まったくそんな風に見られることに対する想像すらしなかった」と続けています。「だが、作家からしたらじゅうぶん若かったのだ。私は父とほぼ同い年の人が自分をそのように見ていることもショックだった」と、当時の気持ちを吐露。「また、普段から戦争反対、反権力の言動があった人だったから、まさかそんなことをするとはつゆほども思わなかった」とのことです。
そして、「シングルマザーとして生き、切実な思いで小説を書いていた私にとって、あまりにも理不尽で悔しい出来事だった」と振り返っています。
今回の“告発”に対しコメントでは、「お辛いことですのに話して下さって有難うございます」「私も、いまも引きずってるセクハラ(対価型)は、40代になってからで、それまでの仕事ごと根こそぎ踏みにじられたようなしんどさがあった」「出版業界はたぶんどこも契約書などの交わし方など慣習も古いので、こういう作家や編集者はいまだに多い業界の一つだと思う」などの声が寄せられました。
また立憲民主党の有田芳生議員は、「その大御所のことをお聞きしたとき、いつもそうした手口を使っていたのだろうと思いました。口にした言葉も常習的な手法を伺わせるものです。その人物と仕事をしていた『赤旗』記者に会うと、よく名前が出てくるので、いつも不快な思いになります」とコメントしました。
「仕打ちは忘れがたく深い傷になっている」
続けて「そのコミュニティでは、真面目に小説について語ることを馬鹿にする空気もあり、飲み会では性体験を披露したり奇抜なことがもてはやされたりした。そうすると大御所が喜ぶから。その場所は大御所のおもちゃだったのだろう」と、大御所小説家のコミュニティについても言及した深沢さん。「新しく大御所に気に入られた人に対する嫌がらせやいじめもあったし、いま思い出しても酷かった。出入りしていた編集者も大御所に倣ってセクハラしてきた。事件の後の、コミュニティの人たちの言動を思うと体が震えてきそうになる。大御所本人もだが、そのコミュニティからうけた仕打ちは忘れがたく深い傷になっている」ともつづり、さらにその後のポストでは「いろいろと思い出されてフラッシュバックしている」と今もまだ苦しめられていることを明かしました。