トップ5%社員の65%が実践! 一般社員との格差を生む「80倍速の知識吸収術」

トップ5%社員の64%がオーディオブックを活用する一方、一般社員ではわずか0.8%。この80倍の差が意味するものとは? 忙しい日常の中でも知識を得続けられる「耳読書」が、ビジネスエリートの新たな武器になっているようです。

成果を出す人がこっそり使う新しい読書術
成果を出す人が使っている新しい読書術とは(画像出典:PIXTA)
あなたは本を「読む」派ですか? それとも「聴く」派ですか? 実は企業で優れた成果を出し続けるビジネスエリートは、「耳読書」を経験していることが分かっています。

『AI分析でわかったトップ5%社員の読書術』(越川慎司 著)の調査によると、トップ5%社員の64.2%がオーディオブックを活用しているのに対し、一般社員ではわずか0.8%。この驚異的な80倍もの差は偶然ではありません。

忙しい日常の中でも知識を吸収し続けられる「耳読書」とは何か、なぜトップ層はこの学習法に注目しているのか。そして活字が苦手な人でも知識格差を埋められる可能性について、本書を一部抜粋し、ご紹介します。

トップ5%社員は一般社員の80倍“耳読書”を経験していた

読書を日常生活に組み込むことは容易ではありません。忙しさだけでなく、紙の書籍や電子書籍用のデバイスを持ち歩くことも、読書習慣を阻む一因になることもあります。

このような中で、読書に対する新たなアプローチとして、「耳で読む」ことを可能にするオーディオブックの利用が広がっています。

興味深いことに、5%社員の64.2%が代表的なオーディオブックであるAmazonオーディブルを利用した経験があると回答しました。これに対して、一般のビジネスパーソンではわずか0.8%の利用率にとどまっています。この大きな差は、効率的に知識を吸収しようとする意識の高さが反映されていると考えられます。

オーディオブックの普及は、読書に対する従来の概念を大きく変えつつあります。

実際、私自身もかつては読書に苦手意識を持っており、目が疲れやすく、集中して読むことが難しいという問題に直面していました。しかし、知識を求めて様々な読書法を試す中で、オーディオブックという選択肢が私の前に開かれたのです。

活字を読むのが苦手な人でも、耳を通じて情報を得ることができるのがオーディオブックです。さらに、運動中など、従来は読書に適さないとされた状況でも学習を継続できるという特長もあります。

オーディオブックで本の内容のより深い理解が可能に

オーディオブックの利点は、「本を聴く」ことで得られる効果です。文字として目で追うよりも、音声として聴くことで、本の内容をより深く理解でき、印象に残りやすくなります。

5%社員は、この特性を活かして能動的に学ぶ姿勢を貫いています。具体的には、オーディオブックを聴きながらメモや質問を書き留めて、積極的にアウトプットすることを心がけています。文字による読書では目が占領されますが、オーディオブックならその制約がありません。

さらに、5%社員の中には分野別にオーディオブックを使い分けている人もいます。たとえば、移動時間は軽めのビジネス書や自己啓発書、作業時間は難解な理論書や専門書といった具合に、状況に応じて難易度を使い分けるのです。

また、聴き逃してしまった部分を後から確認したり、要点となる箇所を見つけたりする際には、スキップ機能が大変有効とのこと。「30秒送り」「タイマー」などを適宜活用しながら、自らのペースで効率的に耳読書を進めています。

オーディオブックを通して興味をかき立てられた本は、後から紙の書籍で読み返したくなることも少なくありません。つまり、オーディオブックは、読書への動機づけにもなり得るのです。

読書への障壁を乗り越えるためには、従来の活字中心の読書から一歩踏み出し、オーディオブックを含む多様な学習手段を探求することが重要です。5%社員は常に学び続ける姿勢があり、オーディオブックをはじめとする新しい学習法を積極的に取り入れていました。
 
AI分析でわかったトップ5%社員の読書術
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仕事が忙しすぎて、最近本が読めていない人の必読書
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越川慎司 プロフィール
株式会社クロスリバー代表 / 元マイクロソフト役員 / 800社17万人の働き方改革を支援 / 年間300件のオンライン講演・講座を提供 受講者満足度96% / 著書は『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー)シリーズ全5作など31冊。NewsPicksなどメディア出演多数。
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