フランス人がハマる日本の「大衆食文化」。ラーメンでもすしでもない、3つの“居酒屋メニュー”が人気

日本には、ひと晩に何軒も飲み歩く「はしご酒」という文化があります。筆者が暮らすフランスにはそうした習慣がないため、日本を訪れたフランス人から驚きと喜びの声が寄せられました。今回は、そんな日本の大衆文化と人気の居酒屋メニューをご紹介します!

居酒屋の人気メニュー3つ

だし巻き卵
フランス人も大好き「だし巻き卵」
居酒屋好きなフランス人から、とりわけ高い人気を集めているのがこちらの品々です。

だし巻き卵

ほぼ100%の確率で「おいしい」と言われる「だし巻き卵」。オムレツが有名なフランスですが、だしの風味と大根おろしを添えて味わうこのスタイルは、新鮮かつ意外性のあるおいしさとして大好評です。

なすの煮びたし

なすの煮びたしがここまでフランス人に人気だとは、筆者も意外な発見でした。トロトロとした食感と優しい味わいが染みるらしく、YouTubeを参考にしながら自宅で再現する人も少なくありません。

ナポリタン

こちらもかなり意外ですが、ナポリタンを好きなフランス人は多いです。ただし初めての訪日では「日本らしい料理」を選ぶため、ナポリタンのおいしさに気付くのは2回目以降になるとか。パスタに関しては(イタリア人より)寛容で、好奇心が強いイメージです。
フランスで売られている海苔
フランスで販売されているのりは日本とやはり違う
そのほか、「豆腐、のり、しょうゆのクオリティーがフランスと全然違う! 食わず嫌いしているフランス人は日本で食べるべき」といった声も少なからず聞きました。

もっと知りたい日本の飲食文化

フランス人が感銘を受けたという、日本ならではの「はしご酒」文化。「慣れないうちはちょっと疲れるけれど、とにかく楽しい」「1度にいろいろな日本食を楽しめるので効率がいい」と、特に若い世代から好評です。

とはいえ、はしご酒は日本人と一緒でないと自発的には見い出せないもの。言葉の壁もあって、夕食を1軒だけで済ます外国人観光客は多いのではないでしょうか。

日本が好きで、「一度は行ってみたい」「何度でも訪れたい」と感じるフランス人は今、確実に増えています。そんな彼らはやはり日本食が大好き。人とのつながりや街の表情を感じられる“飲み歩き文化”も伝えることができたら、日本をもっと好きになるかもしれません。

この記事の筆者:大内 聖子 プロフィール
フランス在住のライター。日本で約10年間美容業界に携わり、インポートランジェリーブティックのバイヤーへ転身。パリ・コレクションへの出張を繰り返し、2018年5月にフランスへ移住。2019年からはフランス語、英語を生かした取材記事を多く手掛け、「パケトラ」「ELEMINIST」「キレイノート」など複数メディアで執筆を行う。
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