
筆者が暮らすフランスも例外ではなく、これまで「危ない!」と驚いたり、「えっ、こんな運転するの?」と不安に感じた場面が何度もありました。
実は車より多い「歩行者の信号無視」

さらに驚くのは、途中で車が近づいても慌てる様子がないこと。運転手が急ブレーキをかけて止まっても、小走りになるわけでもなく、「止まって当然でしょ」といった表情のフランス人を見て、日本との違いをしみじみ感じました。
日本では「赤信号では渡らない」と厳しく教えられてきたため、たとえ車が1台もいなくても待つのが普通です。実はこの行動、フランスでもよく知られていて、「赤信号でちゃんと待っていたら日本人」という冗談があるほどなのです。
フランスの小学校でも「歩行者用の信号は守るように」と教えられるそうですが、周囲の大人たちがルールを守らないためか、その教えも成長とともに忘れ去られてしまうのでしょう。
ドライバー同士のけんかが絶えない

ただ、これが車同士になると話は別。ハンドルを握ると気が荒くなる人が多いようで、都会でも地方でもドライバー同士のけんかがあちこちで勃発しています。日本ではあまり見かけないような激しい言い争いも珍しくなく、フランスの道路事情を象徴する光景の1つになっています。
バイクもまた同じで、車の間を猛スピードで駆け抜けていく様子には、何度も「危ない!」とハラハラさせられました。渋滞時には、バイクのライダーが車に向かって「邪魔だ」「通せ」と言わんばかりのハンドサインを送っていることも。いずれも日本では考えられない現象です。