1月22日、2025年春用の「青春18きっぷ」の発売が発表された。2月14日から販売開始で、使用期間は3月1日~4月10日である。しかし、2024年冬から青春18きっぷの制度が改悪されたと話題に。青春18きっぷについて、「All About」鉄道ガイドの野田隆が解説する。
(今回の質問)
「青春18きっぷ」が改悪されたって本当? 青春18きっぷ以外にお得なきっぷはありますか?
(回答)
確かに使い勝手が悪くなった部分も。ほかのおトクなきっぷとしては、東日本&北海道パス、JR四国のバースデイきっぷなどがある。
使い方が改訂された「青春18きっぷ」

ところが、2024年12月~2025年1月の冬季から仕様が大幅に変更となってしまった。それまでと異なり、自動改札機を通れるきっぷとなった関係で、連続する3日間あるいは5日間利用するきっぷとなった。しかも利用開始日は、きっぷ購入時に決めなければならない。また、複数人同時利用は不可で、誰かと一緒にでかけるのなら、各自がそれぞれ18きっぷを1枚ずつ購入することとなった。自由度が大幅に減ったわけだ。
例えば、夏休みの帰省時に2日ほどかけて寄り道をしながら実家に帰り、1週間ほど滞在中にふらりと1日鉄道旅行をしたあと、2日かけて現住所に戻るといった使い方はできなくなってしまった。5日連続で各駅停車に乗るだけの鉄道旅行ができる人は、そう多くはないと思われる。
「青春18きっぷ」同様、普通列車乗り放題の「北海道&東日本パス」

本来は北海道へ安く鉄道旅行するためのきっぷだが、JR東日本エリア内だけ旅行しても構わない。青春18きっぷよりも長い7日間有効なので、途中で2~3日鉄道を使わない日があっても、行先によっては充分元が取れそうだ。旅の目的地が東北や上信越だけなら一考に値する。
四国方面に行くならJR四国「バースデイきっぷ」もおトク!

誕生日の証明には運転免許証やマイナンバーカードを提示すればよい。四国までの往復は鉄道にこだわらないので、航空機で現地入りしても構わない。
このほか、50歳以上なら、JR東日本&JR北海道の「大人の休日俱楽部パス」が最強のフリーきっぷである。
この記事の筆者:野田隆
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。