普段からスケジュールをぎっしり詰め込むことが嫌い
街をのんびり散策したり、海辺で昼寝&日焼けをしたり、公園でピクニックを楽しんだり……。つまりフランス人の好みとは、こうした「休日の延長」のような旅であることが多いのです。
加えて多いのが、旅行中に計画を特に立てないタイプの人。普段からスケジュールをぎっしり詰め込むことを嫌う彼らですが、旅行中はその傾向が一層顕著になります。気分に合わせて目的地を決めるスタイルは、フランスの休日そのものを表しているかのようです。
旅行スタイルに見る国民性の違い
休みが1日であろうと数週間であろうと、「何かに縛られること」が大嫌いなフランス人。そんなフランスに引っ越して感じたのは、旅行スタイルにも国民性が色濃く表れる、ということです。計画性を重視し、短い休みを効率的に活用したいと考える日本人と、ゆっくりのんびり過ごし、「明日のことは明日決める」と考えるフランス人では、旅先での過ごし方もまったく異なります。一緒に旅行すれば、お互いがお互いのことを「変」だと思うかもしれません。
それでもフランス流の旅行を一度経験すると、「これも悪くないな」と思えてしまうから不思議です。「休日」のような旅では、心身が驚くほど休まったことを今でもはっきりと覚えています。
この記事の筆者:大内 聖子 プロフィール
フランス在住のライター。日本で約10年間美容業界に携わり、インポートランジェリーブティックのバイヤーへ転身。パリ・コレクションへの出張を繰り返し、2018年5月にフランスへ移住。2019年からはフランス語、英語を生かした取材記事を多く手掛け、「パケトラ」「ELEMINIST」「キレイノート」など複数メディアで執筆を行う。