【実際の投稿:星野源の曲に賛否両論】
「リスクをはらんだ曲」批判の声上がる
星野さんの公式X(旧Twitter)は同日、「12/31(火)19:20〜放送の『第75回NHK紅白歌合戦』の曲目が発表となりました! 星野源は『地獄でなぜ悪い』を披露します!」と告知。これに対し俳優の松崎悠希さんは「なぜわざわざ園子温の同名の映画の主題歌を歌うのでしょうか。NHKはなぜこれをOKにしたのでしょう?」と反応し、さらに音楽プロデューサーの松尾潔さんも「選曲の背景にどんな事情があったのか知る由もないけれど、源さんもNHKもどうか考え直してください」と要望しました。この背景には、同曲が性加害疑惑が報じられた園子温監督の映画『地獄でなぜ悪い』の主題歌である、という理由があります。そのためほかにも、「星野源の紅白での選曲……。被害をフラッシュバックしてしまう人もいるかもしれないリスクをはらんだ曲を、国民的な番組でわざわざ流すというのは不可解。しかもNHKが」「園子温映画の主題歌を紅白で歌う意味を星野源は甘く見過ぎてないか?」などの声が多数上がりました。
星野源さんのエッセイ本から曲の成り立ちを考える
2014年5月に出版された星野さんのエッセイ本『蘇える変態、』では、同曲が生まれた経緯が書き記されています。2012年12月にくも膜下出血が起こり、手術をし、退院後の定期検査入院にて隣の個室になった「痛い」「寂しい」「辛い」(『蘇える変態、』p145より引用)
と大きな声で言うおじいさんがきっかけとなり、
半年前のカテーテル手術後のあの不安な日々を思い出していた。何気なく出したノートに筆が進む。(『蘇える変態、』p146より引用)
そこからは、真っ暗な病室で、歌詞がスラスラと書けた。(『蘇える変態、』p146より引用)
と、同曲の歌詞がその時でき、数日後には完成したことを明かしていました。さらに再手術後には、病室でベッドの上にいる自身の映像も撮ってもらい、MVに収められるなど、星野さんの壮絶な体験によりできた曲であることが分かります。
そのため、「地獄でなぜ悪いは星野源さんの曲です 星野源さんが1から作詞作曲を行い,ご本人が歌ったもの くも膜下出血の術後 飲み食いができず頭痛や吐き気等で精神的に参って死んでしまいたいと生きる事を諦めそうになりながらも 未来へと歩みを止めずに進み続けた人の物語で誰かの生きる希望であり光の曲なの」という声も出てくるなど、意見は分かれています。
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またそういった背景を鑑みて、松崎さんは「私は『曲を書かれた当時の星野源さん』は一切批判していません。2024年の、園子温による性加害が明らかになった今の世で、あえて『園子温自身を描いた作品』である『地獄でなぜ悪い』と同名の曲を、『国民的お祭り』である紅白で披露する行為が、どのような結果を生むのか、ということへの批判です」と、切り込んだ意見も発信しました。
今後、星野さんやNHKから何かしらの声明が出されるのか、注視したいですね。