飛行機代0円、無料宿泊……旅のプロに聞いてみたら、旅費「節約」テクがこんなにもあって驚いた

「昔の方が安く旅ができた」と言われて久しいが、工夫次第で旅費を節約する方法は“実は”いくつもある。旅行に行きづらい今こそ、グレードを落とすことなく旅行費用を安くする方法を旅行ジャーナリストが教えてくれた。

東京ーバンコク間は3万円強で往復できる?

LCC「ZIPAIR」は燃油サーチャージなし、機内Wi-Fiも無料で使える
LCC「ZIPAIR」は燃油サーチャージなし、機内Wi-Fiも無料で使える
航空券をできる限り安く買う方法としては、大手航空会社(FSC=フルサービスキャリア)の場合「セール」のタイミングが狙い目。ANAやJALなどは、ことあるごとに期間限定のセールを行っている。国際線では、同じ日の同じ便で3万円ほど値下がりすることすらある。航空券とホテルがセットのダイナミックパッケージも頻繁にセールがある。

また、LCC(格安航空会社、ローコストキャリア)を利用すればFSCより安いことが多い。ANAやJALだと往復10万円ほどかかる東京-バンコク間も、成田空港を拠点とするJAL傘下のZIPAIRなら片道1万6500円から。ZIPAIRは、受託手荷物や機内食などは有料だが燃油サーチャージは徴収しておらず、それでいて各座席に電源・USBポート付きで機内Wi-Fiも無料利用できる中型機「ボーイング787」のため、運賃が安いのに便利で快適と外国人からの評判も高い。LCCもまた、よくセールを実施する。

「昔の方が安く旅ができた」と言われて久しい。だが、FSCしかなかった当時と比べると、LCCが多くある今の方が節約旅に向いている。国内線では、スカイマークやエアドゥ、ソラシドエアなど中堅航空会社(MCC=ミドルコストキャリア)もおすすめで、リーズナブルな運賃ながらサポートはFSC並みで利用しやすい。

日常生活で「マイル」がどんどん貯まる簡単な方法は?

航空会社のマイルを効率よく貯める方法は、まず「自分がよく乗る航空会社と提携するクレジットカードを持つ」こと。そして日々の買い物に加え携帯電話料金などの固定費まで、とにかく何でもそのカードに「1点集中」する。

JALカードの場合、スーパーならばAEON、ネットショッピングは楽天市場、家電はビックカメラ、コンビニはファミリーマートなど。マイルがよく貯まる店を把握して日常的に利用するうちに「塵も積もれば山となる」がごとくマイルが自然と貯まっていく。

航空券の購入時、マイラーが真っ先に確認すること?

そのマイルが最も貯まるのは航空券の購入だ。その際には、運賃の「マイル積算率」に注目。普通席(エコノミークラス)の場合、区間マイルの30%マイル、50%マイル、100%マイルなどと積算率が設定されていて、移動が長距離になるほど貯まるマイル数が多くなる。

例えば、東京-ホノルル間でマイル積算率が30%の場合は1149マイル、50%では1916マイル獲得できる。

それがJALカード「ツアープレミアム」(年会費2200円)に加入していると、30%の場合は変わらず1149マイルだが、50%の場合は100%まで埋め合わせしてくれるため、一気に4502マイルが貯まる。往復では、30%マイルで2298マイル、50%マイルで9002マイルと4倍以上にもなる。1万マイル=1万5000円分のポイントと交換できると考えると、マイル積算率はとても大事なのだ。

一般的に運賃が安いほどマイル積算率は低いが、たまにそうでない場合も。

例えばANA便を利用すれば、マイルを使って発券する特典航空券以外、いくら安い運賃であってもANAのマイルは基本貯まる。一方で、ANAの提携航空会社であるシンガポール航空や台湾のエバー航空に搭乗してANAのマイルを貯めようする場合、ANAのマイルがまったく貯まらない、いわゆるマイル積算率「0%」であることも実はよくある。逆に、提携航空会社利用の方が予約クラスが高くなる(=マイル積算率が高い)ことも。予約クラスのチェックは、マイラーたちが発券前に行う必須事項だ。

さらにJALの場合、航空券とホテルがセットの「JALダイナミックパッケージ(DP)」を購入すると、航空券の運賃クラスが30%マイルのでも、一律で「50%」貯まるようになっている。なお、ANAのDPは予約する運賃クラスに応じてのみ貯まるので、両社の違いにも注意したい。

ホテルに無料~半額で宿泊する方法もある?

現地で泊まる「ホテル」も、上手に節約できる部分。マリオットやヒルトンなどの大手ホテルチェーンには、航空会社のマイルと似たようなポイント制度がある。宿泊を重ねた実績でポイントを使って無料宿泊できたり、飲食を無料提供するラウンジが使えたりする。無料宿泊はホテル価格が高騰する繁忙期は特に利用価値が高い。

また、ホテル予約サイト「Hotels.com」では、10泊ごとに1泊のボーナスステイが獲得できるほか、「Agoda」では4つのランクに応じて最大25%引きや朝食無料などの特典がある。国内の「楽天トラベル」「じゃらん」は、日々の買い物で貯めやすい楽天ポイント、Pontaポイントが宿泊代金の支払いに使えるのは便利だ。

国内旅行の場合は、自治体や空港などが行う旅行支援を利用すると安く泊まれることもある。一例を挙げると、「北陸応援割」(最大半額)、「冬のみやぎ旅」(最大7000円引き)、「大館能代空港 泊まってお得!キャンペーン」(1万円引き)などで、いずれもなくなり次第終了。コロナ禍にあった「GoToトラベル」「全国旅行支援」ほどのお得さはないものの、今も人気が高いので利用するなら早めに予約したい。

1回5000円弱の空港ラウンジを無料で使える方法も?

国内空港の国際線ラウンジ、また海外の空港にあるラウンジには軽食が置いてあることが多い
国内空港の国際線ラウンジ、また海外の空港にあるラウンジには軽食が置いてあることが多い
さらに、現地で参加する「オプショナルツアー」「レンタカー」などが割引になるクーポンも見逃せない。

入場料や乗船代、食事代や土産代など、家族分となると1000円以上もお得になることもあるので、予約の決済前に「クーポンがないか」をまず調べること。主な配布先は、旅行予約サイト、航空会社のサイトなど。

また、国内や海外の主要空港には「ラウンジ」がある。航空会社の上級会員で対象便の搭乗であれば無料で利用できるのに加え、「プライオリティパス」は、楽天プレミアムカード(年会費1万1000円)なら2025年1月から年5回使える。ラウンジの利用料金は海外では1回5000円近くするため、2回も利用すれば元が取れる計算だ。一般的に、空港での食事は高め。機内食が有料のLCCに乗る前に、ラウンジで食事を済ませておくことも旅費の節約という点では大きい。

旅行全体のグレードを落とす前に

旅行費用の節約というと、まずは旅行全体のグレードを落とすイメージがあるだろう。だが、貯めたマイルやポイントを使う、セールのタイミングを逐一チェックする、お得なクーポンや旅行支援を探すなどして、グレードを維持したまま旅行をすることも十分可能なのだ。
 
この記事の筆者:シカマ アキ
大阪市出身。関西学院大学社会学部卒業後、読売新聞の記者として約7年、さまざまな取材活動に携わる。その後、国内外で雑誌やWebなど向けに取材、執筆、撮影。主なジャンルは、旅行、飛行機・空港、お土産、グルメなど。ニコンカレッジ講師をはじめ、空港や旅行会社などでのセミナーで講演活動も行う。
 
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