「森の芸術祭 晴れの国・岡山」が旅育にいい5つの理由。子どもの感性を高める体感型のアートに注目

自然豊かな岡山県北部に世界で活躍するアーティストの作品が集結する「森の芸術祭 晴れの国・岡山」(11月24日まで開催)。体感型で楽しめるアート作品は、旅を通じて子どもの好奇心を刺激する「旅育」に最適! 旅育コンサルタントが見どころを紹介します。

“奇跡の町”で子どもの感性を高める! 「奈義/奈義町現代美術館周辺エリア」

出生率2.95人で、“奇跡の町”といわれる「奈義町」。那岐山を望む空に続くようなシンボルロードの景色に、「こんなところで子育てしたいなあ」と思わずにはいられません。
シンボルロード
那岐山に真っすぐ伸びる奈義町のシンボルロード。左手にあるのが奈義町現代美術館
町内には「あれなんだろう?」という個性的な建物が多いのですが、公共施設も有名な建築家が携わったものが少なくないといいます。まさに町ごとアートな空間の「奈義町」で出会える作品は、「なんだろう?」「面白い!」と子どもの好奇心を刺激する体感型のものが多く、旅育にもイチオシです。
奈義
上下がわからなくなる感覚が楽しめる作品。シーソーや鉄棒などに触れることも(奈義町現代美術館~「太陽」の部屋≪遍在の場・奈義の龍安寺・建築する身体≫)
注目は奈義町現代美術館。作品と建物とが一体化し、太陽、月、大地と名付けられた三つの展示室からなるのですが、作品の中に自分が入り込める作品です。

例えば「月」では、足音が響き渡り、やがて消えゆく音響が楽しめます。「太陽」では常識が覆るような驚きもあり、「すごい!」「なぜ?」「???(どうなっているの?)」と、子どもが自然と興味を持ち、自ら考える、そんな魅力にあふれています。時間や天気、季節で異なる表情を見せるのも魅力の一つです。
奈義現代
奈義町現代美術館の設計を担当した建築家の磯崎新氏も芸術祭に参加 ※右が作品、左は鏡に映ったもの
奈義
作品に座って体感することも可能(磯崎新氏のモンローチェア)
芸術祭期間中は、坂本⿓⼀+⾼⾕史郎などの作品も展示されており、さらに楽しめますよ。 
奈義
坂本⿓⼀+⾼⾕史郎《TIME-déluge》2023

屋内ゲートボール場もアートの力で幻想的な空間に! 不思議な体験に脳も活性化する?

奈義町現代美術館の向かいにある屋内ゲートボール場「すぱーく奈義」では、金沢21世紀美術館の《スイミング・プール》で有名なレアンドロ・エルリッヒ氏が手掛けたインスタレーションを展示。
芸術祭
レアンドロ・エルリッヒ《まっさかさまの⾃然》2024
入った瞬間に「すごい」と歓声がもれる幻想的な作品の中で写真を撮ったり、「どうなっているんだろう」と仕組みを親子で想像してみるのも楽しいでしょう。秋の深まりとともに、一帯では紅葉や雲海も楽しめます。
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