「森の芸術祭 晴れの国・岡山」が旅育にいい5つの理由。子どもの感性を高める体感型のアートに注目
自然豊かな岡山県北部に世界で活躍するアーティストの作品が集結する「森の芸術祭 晴れの国・岡山」(11月24日まで開催)。体感型で楽しめるアート作品は、旅を通じて子どもの好奇心を刺激する「旅育」に最適! 旅育コンサルタントが見どころを紹介します。
歴史・鉄道×アート「津山/津山城周辺エリア」 イチオシは津山まなびの鉄道館
城下町として栄えた津山市には、地上45メートルの石垣が圧巻の「津山城」(鶴山公園)、昔の街並みが残る「城東町並み保存地区」など見どころが多く、芸術祭の会場も10カ所と一番多いエリアです。中でも旅育的におすすめなのは「津山まなびの鉄道館」。
ここでは、キムスージャ氏の作品が楽しめます。機関車の車庫の窓にはプリズムシートがはられ、ノスタルジックな雰囲気に光の織りなすカラーが美しく、時間帯によって見え方が変わります。
鉄道の歴史を知る「あゆみルーム」、動く仕組みを学べる「しくみルーム」、津山の街並みをジオラマ展示した「まちなみルーム」、ベンチが置かれ実際の線路や車両(※津山駅と隣接しています)を眺めてのんびりできる「いこいの広場」もおすすめ。子どもが身近な鉄道に興味を持つきっかけになるスポットです。
子どもの意外な興味・関心が芽生えるかも?
津山城跡(鶴山公園)の入り口にある芝生の広場が広がる城下スクエアには、なんとアート作品の卓球台が登場し、実際にプレーを楽しめます(ラケットや球も準備されています)。
目の前には、「つやま自然のふしぎ館」があり、こちらも森の芸術祭の会場です。迷路のような館内には、世界の希少動物のはく製約800体のほか、化石・鉱石、貝類、昆虫類、人体標本など総数2万点を展示。他に類を見ないコレクションは、まさに「ふしぎ」という名にふさわしいスポットです。
生き物が好きなお子さんはもちろん楽しめますし、意外な興味・関心が芽生えるきっかけになるかもしれません。ちなみに通常は入館料がかかりますが、芸術祭の期間中は、高校生以下は無料となります。
またJR津山駅の今は利用されていない地下道では、JR社員による”津山管理駅お仕事紹介”も開催されていて、子どもから大人まで興味をそそる鉄道の裏側などの紹介も。
津山線を走る観光列車「SAKU美SAKU楽(さくびさくら)」の顔出しパネルもあります。お子さんと津山に訪れたら、ぜひチェックしてみてくださいね。
津山市内には10カ所の会場があり、会場を結ぶ無料バスも運行中。ほかにも10月19日~12月1日までは、町全体で体験プログラムが実施される
「津山まち博」も開催されます。芸術祭とあわせて楽しんでみてはいかが?
鑑賞パスポートやアクセス情報を入手して、「森の芸術祭 晴れの国・岡山」へ
大人は鑑賞パスポートの利用がおすすめです(大人3000円、大学生・専門学生2000円)。芸術祭開催中有効で、1施設1回の鑑賞ができます(当日の再入場は可)。大人の分だけ鑑賞パスポートがあれば、高校生以下の子どもは無料。お近くなら、期間中、家族でリピートして訪れるのもいいですよ。
また、JR西日本では「tabiwa森の芸術祭2デイパス」(2500円、鑑賞パスポート付4500円)や、JR西日本の各エリア発着の新幹線や鑑賞パスポートがセットとなった「森の芸術祭モリモリきっぷ」(大阪市内発着1万3500円)など、お得なきっぷも発売しています。いずれも自由周遊区間内の普通列車や路線バスが2日間乗り放題。座席指定券や特急券などを購入すれば、観光列車や「特急やくも」も利用できます。
芸術祭詳細については
「森の芸術祭 晴れの国・岡山」公式Webサイト、鑑賞パスポートや、お得なきっぷの詳細・手配は
JRおでかけネット「森の芸術祭特集サイト」をご覧ください。
いかがでしたか? 今回ご紹介したのは、森の芸術祭のほんの一部。ぜひお子さんと「何を見よう?」「どこに行きたい?」と相談しながら、旅育を実践してみてくださいね。
なお
「JR西日本ミライ~旅育やってみよう」では、旅育の実践ヒントや「旅のしおり」もダウンロードできます。
この記事の執筆者:村田 和子 プロフィール
旅行ジャーナリスト。国内・海外旅行、子連れ旅行のノウハウや楽しみ方を、テレビ・新聞・雑誌などの媒体で広く紹介するほか、執筆・講演、宿や地域のコンサルティングを行う。旅を通じて子どもの生きる力を育む「旅育メソッド(R)」提唱者。