1992年9月12日、毛利衛さんが日本人宇宙飛行士として初めて宇宙空間へ飛び立った日にちなんで制定されました。
今回は、「天の川の星」と「地球上の木」多いのはどっちか、 地球から最も遠い探査機はどこを飛んでいるかなど、違いの分かる人になれる宇宙の豆知識をご紹介します。
「天の川の星」と「地球上の木」多いのはどっち?
天の川とは、太陽系を含む銀河系の星々が地球上から帯状に見える姿のこと。銀河系そのものを「天の川銀河」とも呼び、約2000億個の星からなるとされています。一方、地球上にある木の数は、2015年のデータで約3兆400億本(2015年時点)。なんと木の方が多い! 宇宙の広大なイメージを逆手に取った、有名なひっかけ問題です。
ちなみに、2016年のNASAの発表によると宇宙には銀河が2兆個以上あるとされているので、「天の川の星」ではなく「宇宙にある星」なら、単純計算で2000億×2兆。木より星の方が圧倒的に多くなります。宇宙ヤバイ……!
「水金地火木……」の覚え方は世代によって違う
子どもの頃、太陽系の惑星の並びを「水金地火木……」と口ずさんで覚えた人は多いと思いますが、実は世代によって違うことはご存じでしょうか。太陽系の惑星で最も遠くにある冥王星が発見されたのは1930年。当時は「水金地火木土天海冥」でした。
ただ、冥王星は太陽の周りを約248年で回る惑星で離心率が大きく、1979年1月から1999年3月まで海王星の軌道の内側に入っていたため、その20年間だけ「水金地火木土天冥海」でした。
さらに探査が進んだ20世紀末、冥王星ほどの大きさの天体が複数発見されたため、2006年に惑星の定義が見直されて「太陽を公転していて、球状になるほど十分な質量を持ち、その軌道近くから他の天体を排除した天体」へと変更。
冥王星は公転軌道が海王星と交差していますが、海王星付近の軌道で最も大きい天体は海王星なので、新しい定義によって冥王星は惑星から「準惑星」に格下げ。その結果、現在の太陽系の惑星は「水金地火木土天海」になりました。
覚える順番をややこしくしていた冥王星ですが、いなくなったらなったで、何だか寂しいですね……!
地球から最も遠い探査機は、地球から太陽までの距離の約163倍の位置にいる!
地球から最も遠くを飛んでいるのは、1977年にNASAが打ち上げた無人宇宙探査機のボイジャー1号。秒速約17キロメートルという猛スピードで、太陽系の果ての宇宙空間を飛び続けています。地球からの距離は、2024年7月時点で244億1551万キロメートル以上。地球から太陽までの距離の約163倍、光が到達するのに約22時間37分かかります。
音の50倍の速さで50年近く飛び続けているのに、光なら24時間かからず追いつく。光ってすさまじい!
それでも、観測史上最も遠い恒星であるエアレンデルは、地球から約129億光年離れているとされています。光ですら届くのに129億年かかるなんて、宇宙は本当に広大ですね。
ボイジャー1号には「ゴールデンレコード」と呼ばれる、知的生命に地球を紹介するために地球上のさまざまな写真や言語、音声や音楽などを記録したアナログレコードが搭載されています。
いつの日か「ゴルレコ聞いたよー。いいじゃん! また新譜送って」なんて、宇宙人からのメッセージが届く日が来るかもしれませんね。
スケールが大きすぎて、分からないことが多すぎて、だからこそ宇宙一面白い、宇宙。この機会に、夜空の星に思いをはせてみてはいかがでしょうか。
この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式YouTubeチャンネル『コントするイシカワくん』シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事あればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。