褒める意見もある一方、多く見られる感想は「困惑」?
そして、実際にドラマ本編を見た人からの評価は、やはりというべきか賛否両論。SNS上などには、面白かったと素直に褒める人もいれば、良いところと悪いところの両方を挙げる人、はたまた原作ファンからの強い怒りの声も見られる……というのが現状です。個人的な感想を先に述べると、実写ドラマならではの工夫がたくさんあって面白かったけど、“変”なところも多くて困惑してしまったのが正直なところです。実際にX(旧Twitter)を見ても、ドクター・キリコの改変はもちろん、他のポイントでも「なんでこんなことに?」と疑問を抱いている人が多くいる印象でした。
個人的にはその困惑も含めて楽しく見られた、良いところもたくさんあると思えた漫画の実写化作品でしたが、放送前の発表と本編それぞれで多くの批判が届いた事実は、作り手が受け止めなければならないでしょう。
事実、主演の高橋一生は実写ドラマ化決定のニュースの時点で「厳しく観ていただきたい」などとコメントしていますし、人物デザイン監修・衣装デザインを担当した柘植伊佐夫の公式Xでは放送後に「国民的な名作ですのでさまざまな思いやご意見があると思います。そのすべてが愛情だと感じております」と投稿されています。この言葉通り、受け手の正直な(もちろん常識の範囲内での)批判が届くことも、作り手は覚悟しているのです。 ここでは実写ドラマ版『ブラック・ジャック』の特徴と魅力、そして賛否両論を呼んだポイントについて解説していきましょう。本編のネタバレに多分に触れているので、鑑賞後にお読みください。
※以下からは、実写ドラマ版『ブラック・ジャック』の結末を含むネタバレに触れています。鑑賞後にお読みください。また、原作の51話『ふたりの黒い医者』や46話『ちぢむ!』の結末も記しています。