企業は「内部留保」から「稼ぐ」にシフト
さらに、「円安の今、海外など新たな市場への進出が国際競争力を高めるためにも必要だと考えます。海外への人材流出もあるため、人材育成や人材確保のため給料アップが必要になってきます。また、国力回復のためには、より教育や研究が不可欠であり、若者への技術力や育成に対する投資を増やす取り組みが重要だと考えています(40代男性/神奈川県)」「各企業の内部留保を設備投資に回して、一つ一つの企業が稼ぐ方にシフトし、外貨を稼ぐようになるといいと思います(30代女性/群馬県)」などのコメントも寄せられました。
移民政策に舵を切り、若年層の労働力を確保
厚生労働省が1月に公表した「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ」によると、2023年10月末時点での日本における外国人労働者数は204万8675人。届出が義務化された2007年以降、過去最高を更新しました。国籍別ではベトナム人が最も多く、外国人労働者数全体の25.3%を占めています。回答者からは、「日本における最大の弱みは、人口動態により若年層の労働力(消費力)が極端に少ないことである。法整備を整えた上で、ヨーロッパと同様に、移民政策に舵を切ることで、国内産業を復興し、併せて消費力の向上を目指すべきであると考えます(50代男性/東京都)」「国力の低下は、人口減、特に地方都市の空洞化、過疎化が原因だと思います。やはり、外国人労働者を受け入れなければならないと思います。また、新しい産業、ビジネスを起こして、海外からの投資を増やすことも大事だと思います。また、観光客の受け入れも必要です(50代男性/埼玉県)」などのコメントが寄せられました。
“輸入依存型”の経済を“国内循環型”に変える政策を
まず、政府が取り組むべき課題として、「企業への補助金ではなく、食料自給率、エネルギー自給率の改善にお金を出す施策。次に消費税廃止(50代男性/大阪府)」「日本は資源がない国で資源をほぼ全て海外からの輸入に頼っているから、円安の影響をもろに受けています。ですので、政府はあまり力を入れていませんが、地下資源(原油、ガス、メタンハイドレートなど)の調査をしっかりとやりつつ、ユーグレナなどの石油に代わる環境にも優しい代替燃料の開発を推し進めることで海外からの輸入に頼らなくても国内で全てを賄えるようにしていけば、基本的には国内での循環型経済が成り立つと思います。また、小麦や家畜用の飼料も多くは輸入に頼っていますので、この部分も耕作放棄地を活用して国内生産に切り替えるのもいいと思います。要は輸入依存型の経済を国内循環型に変えていく必要があります(50代男性/大阪府)」などの声がありました。また、「NISAなどの投資先を海外ではなく国内にした人には補助金を出すなど特典を与える(20代女性/兵庫県)」「変化を嫌う・不安性な国民性なのでベーシックインカム、減税などで生活を安心させる。余裕がある・安心だと思えば結婚・出産が増えて人口が増える、製品開発も捗る気がします(40代女性/北海道)」など、日本人の国民性を理解した上での政策を望む声もありました。
※回答者のコメントは原文ママです
調査概要
調査対象:10~60代の男女293人(10代:1人、20代:62人、30代:104人、40代:74人、50代:41人、60代:11人)調査期間:2024年5月7~31日
調査方法:インターネット調査