中国の日系企業が集まる地域ランキング! 2位はシャープや日立などがある「江蘇省」、1位は?

外務省によると、2022年10月時点で中国に進出している日系企業数は3万1324拠点。日系企業の拠点数が多い地域をランキング形式で発表します。

出典元: Weiming Xie / Shutterstock.com
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広大な市場と堅実な製造基盤から、中国は多くの日系企業にとって魅力的な投資先。中国の地域ごとに産業の特色があり、進出する日系企業にも特徴があります。

リスクモンスターは4月30日、「中国日系企業の地域分布」ランキングを公表。2023年3月時点で開示されていた法人登記情報をもとに、中国全土で登記されている日本企業出資の中国企業、およびそのグループ企業(※)2万7968社を対象に調査を実施しました。

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2位:江蘇(こうそ)省(3898社/全体比率14.0%)

2位は、中国の東部に位置する、江蘇(こうそ)省。アジア最長の川・長江の下流に位置し、黄海に面しています。隣接する中国最大の都市・上海からのアクセスが良く、織物製造業やプラスチック製品業をはじめとする製造業が盛んです。江蘇省に次ぐ、3位の広東省(3628社/全体比率13.1%)とともに、製造業の集積地として知られています。

江蘇省に進出している日系企業は、シャープ(南京市)、日立(蘇州市)、富士フイルム(蘇州市)、ブリヂストン(無錫市)、ソニー(無錫市)などがあり、資本金額が多い企業をピックアップすると、製紙業の「王子ホールディングス」、ゴム製品製造業の「住友ゴム工業」、電気機械器具製造業の「東北村田製作所」などが挙げられました。

1位:上海市(8107社/全体比率29.2%)

1位は、上海市。経済、交通、科学技術、工業、金融、貿易など、あらゆる分野で中心となっている中国最大の都市で、世界的な金融都市です。国際的なビジネス環境と先進的なインフラが整っていることで知られ、多くの日系メーカーが中国本部や販売拠点を置いています。また、多くの日本の銀行や金融機関が進出し、中国の金融センターとしての役割を担っています。

上海市には自動車メーカーや電機メーカー、IT企業などさまざまな業種の日系企業が集まる中、資本金額が多い企業をピックアップすると、「三井住友銀行」「三菱UFJ銀行」「みずほ銀行」などの銀行が挙げられ、ほかにも大手銀行や証券会社などが多数進出しています。

※株式保有率50%以上の会社、およびその会社が支配している会社(50%以上)をグループ会社とする

この記事の筆者:福島 ゆき プロフィール
アニメや漫画のレビュー、エンタメトピックスなどを中心に、オールジャンルで執筆中のライター。時々、店舗取材などのリポート記事も担当。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は5年。
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