今回は紙飛行機の世界記録や、紙飛行機を飛ばすためだけのタワーがあることなど、紙飛行機の豆知識をご紹介します。
紙飛行機の日が5月8日の理由
急性リンパ性白血病のために9歳でこの世を去った、紙飛行機が大好きだった井上健史さんの命日にちなんで制定された、紙飛行機の日。家族ぐるみで付き合いをしていた折り紙ヒコーキ協会の働きかけによって2017年に記念日となり、次の年には「たけし杯」と名付けられた大会も開催されています。
また日付が「GO(5)HIGH(8)」と読めることから「行け、空高く」と5月の青空に高く飛んで行く紙飛行機を表していることも理由とされています。
紙飛行機の世界記録は88メートル31センチ!
紙飛行機は、折り方や投げ方次第で飛距離や対空時間が劇的に変わるのも魅力の1つ。では、世界記録はどれくらい飛ぶのか?飛距離の世界記録は、ボーイングのエンジニアグループによって2022年に更新されました。その飛距離はなんと88メートル31センチ! サッカー場のほぼ全長を飛行したことになります。
極超音速の航空宇宙輸送船からインスピレーションを得てデザイン。1平方メートルあたり最大100グラムにしたA4サイズの紙を使って記録を更新しました。
一方、対空時間の世界記録を持っているのは折り紙ヒコーキ協会会長の戸田拓夫さんで29.2秒。
試作を重ね、紙飛行機の全長と翼の両端の幅が「1対1」の場合に高く投げ上げられ、かつ長くゆっくり滞空できることを突き止めたそうです。
20秒以上飛ばすことすら世界で数えるほどしかできていない中、2009年にA5サイズの紙を折った自作の「スカイキング」で27.6秒という世界記録を樹立。
翌年2010年、さらに改良を加えた「ゼロファイター」で更新した29.2秒という世界記録はいまだに破られていません。
紙飛行機を飛ばすためだけのタワーがある!?
世界で唯一、紙飛行機を飛ばすためだけに建てられたタワーが存在することをご存じでしょうか。その名も「とよまつ紙ヒコーキ・タワー」。前述の対空時間世界記録保持者で折り紙ヒコーキ協会会長、精密機械製造会社社長でもある戸田拓夫さんによって、総工費約1億円をかけて建設されました。
広島県豊松の標高663メートルの米見山、その山頂公園の中央にそびえ立つ高さ26メートルのタワーで、15メートルの位置に360度を見渡せる展望台があり、そこから投げた紙飛行機は21分8秒という記録を打ち出しました。
紙飛行機を飛ばすためだけの施設にもかかわらず、多い日には数百人が訪れるんだとか。見晴らしの良いタワーから自分の作った紙飛行機を飛ばしたら、気持ちよさそうですもんね!
子どもの頃、誰しも1度は折ったことのあるはずの紙飛行機。この機会に、遊んでみてはいかがでしょうか。
この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式YouTubeチャンネル『コントするイシカワくん』シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事あればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。