今回は、日本最大級のラーメン情報サイト「ラーメンデータベース」の情報を基に、東京都の「つけ麺」人気店ランキングを紹介。併せて、ラーメンデータバンクの取締役会長であり、自称「日本一ラーメンを食べた男」として多くのメディアに出演している大崎裕史が上位の店舗を解説する(順位は「ラーメンデータベース」の「通算ランキング」の4月11日時点のデータより)。
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2位:「麺屋 一燈」
2010年にオープン。店主は、日本でもトップクラスの人気店である「中華蕎麦とみ田」の修業先でもある「麺屋こうじ」で学び、「とみ田」プロデュース店でも店長を経験している。また、修業先の師匠は、「つけ麺の創始者」である「東池袋大勝軒」の山岸一雄さん。その流れをくむ店でもあるため、ラーメンとつけ麺の両方を出している店ではあるが、つけ麺の人気が高い。マスコミでもつけ麺が紹介されることが多かった。
つけ麺は、濃厚な鶏白湯に魚介系や貝の旨味を加えたトロッとしたスープと、そこに合わせる太麺が人気の一品。つけ汁に入った鶏団子や、特製を頼んだときの3種類のチャーシュー(煮豚バラチャーシュー、真空低温調理した豚肩ロース、鶏むね肉)がいずれも素晴らしく、麺・スープ・具材が三位一体となり、至福の時を過ごすことができる。
商品自体のクオリティも高いが、接客が素晴らしく、1回の訪問でもすぐにお店のファンになってしまうほど。味の満足度も高いうえ、気持ち良く店を後にできる接客の素晴らしさで、またリピートしたくなるのだ。
1位:「Tokyo Style Noodle ほたて日和」
つけ麺がウリの店で、『帆立の昆布水つけ麺』という新しいジャンルを確立した専門店だ。2022年12月にオープンすると、すぐに人気が出て行列店の仲間入り。今では記帳制を取り入れるほどだ。
全体的なビジュアルは実にきれいで、まずはそこから惹かれる人も多いはず。人気の“特製”は麺皿の方に、豚チャーシュー、鶏チャーシュー、メンマ、青菜、焼きホタテ、昆布味玉がのっている。そしてかなりとろみの付いた昆布水は北海道産羅臼昆布とがごめ昆布、アクセントにイワシ煮干しを使用。麺は北海道産小麦100%だ。味変アイテムは、ディル(ハーブ)、トリュフオイル、鰹塩、ホタテのカルパッチョ、ワサビ。つけ汁は清湯帆立出汁で中にホタテの貝柱とヒモ入りで、帆立は日本一の帆立の村『北海道猿払村』から仕入れている。このように、とにかく至れり尽くせりの一品となっているのだ。
ちなみに昆布水つけ麺というのは、麺に昆布水がかかっているつけ麺のこと。麺同士がくっつかないようにする効果があるほか、そのまま食べても昆布の旨味でおいしい逸品だ。昆布水は濃厚で、これだけでも麺を食べ切れるくらい。また、つけ汁に浸けて食べ進めると昆布水の旨味がつけ汁に加わり、旨味が増幅していくという効果もある。そして、付け合わせの味変アイテムの相性がこれまたどれもいい。いろんな食べ方ができ、どう食べてもおいしく、帆立感満載でクオリティも高い。食後の満足感が相当高く、食べ終えたばかりなのに「また食べたい」と思うほどの名店だ。
この記事の筆者:大崎 裕史
株式会社ラーメンデータバンク取締役会長。28,500杯(2023年11月末現在)を食破した自称「日本一ラーメンを食べた男」として、メディアで幅広く活動中。
株式会社ラーメンデータバンク取締役会長。28,500杯(2023年11月末現在)を食破した自称「日本一ラーメンを食べた男」として、メディアで幅広く活動中。