12歳の娘が36歳のおじさんとSNSで連絡を取っていた……。犯罪に巻き込まれる前に子どもを守るには?

子どものSNSによるトラブル、犯罪などが後を絶ちません。SNSによるトラブルを避けるにはどうすればいいのか、「All About」iPhone・SNSガイドの鈴木朋子が解説します。

12歳の娘がSNSで連絡を取っている相手を調べたら、36歳のおじさんでした。犯罪に巻き込まれる前に子どもを守る方法はありますか?
12歳の娘が36歳の男性とSNSで連絡を取っていた……
SNSを使用する子どもの増加に伴い、SNSによるトラブルや犯罪も後を絶ちません。

そんな子どものSNSトラブルについて、「All About」iPhone・SNSガイドの鈴木朋子が解説します。
 

(今回の質問)
12歳の娘がSNSで連絡を取っている相手を調べたら、36歳のおじさんでした。犯罪に巻き込まれる前に子どもを守る方法はありますか?

 

(回答)
どんな会話をしているのかを確認し、会いに行かせないこと。今後知らない大人と出会わないための設定も忘れずに。


どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

性被害や大きな事件につながる場合も……

SNSで子どもが大人と知り合い、トラブルや犯罪に巻き込まれる事例が後を絶ちません。毎日、何度もチャットするうちに親しくなり、相手を信用してしまう「オンライングルーミング」に持ち込まれることもあります。

やがて相手は、「一緒に部屋でゲームをしよう」「裸の写真を送ってくれ」などと、自画撮り被害や誘拐、性被害に結び付く要求をしてくる場合も。アバターを使って交流するアプリでは、同じ年頃と偽って近づいてくる人もいます。

今回の件では、36歳の男性と連絡を取っているとのこと。相手を悪く言うと反抗されるかもしれないので、「話してくれてありがとう」という姿勢で話を聞きましょう。相手の会話の様子、時間帯などを見せてもらい、どんな人物かを想像し、説明してあげてください。

もし、「推しグッズを譲りたい」など、先方がどうしても会いたいと言っている場合には、親が付き添い、人がたくさんいるレストランなどで会うようにしましょう。そこで相手が渋った場合、別の狙いがあるかもしれません。

SNSの使い方についてルールを決めることが重要

今回の件は、注意すべき点が2つあります。

1つめは、SNSの利用可能年齢です。各サービスの利用可能年齢は、13歳以上と定められていることが多いです。まず、子どもが利用しているSNSの規約を確認し、利用可能年齢ではない場合は利用をやめさせるようにしましょう。

SNSは年齢に応じてDMを制限するなどの対策を講じているサービスもあるため、正しい生年月日でアカウントを作成することが重要です。

2つめのポイントとして、SNSを利用する際のルールを決めていなかったと思われます。SNSを始めるときは、事前に親子で話し合いをしてルールを作成します。どのSNSを使いたいか、その理由は何か、子どもに尋ねてみましょう。友人とのコミュニケーション、趣味に関する情報検索などの答えが来るかもしれません。

また、リスクについても一緒に考えましょう。長時間利用や、今回のような知らない人との出会いなどが挙がるかもしれません。その上でSNSを利用する際のルールを決めましょう。

ルールに沿うために、SNSやスマホに設定を行います。ペアレンタルコントロール機能を用意しているサービスもあるので、積極的に利用しましょう。アカウントを非公開にする、フォローしていない人からのDMを受け取らないなどもアプリで設定できます。利用時間に関しては、スマホのフィルタリング機能を活用します。

規定に則り、正しくSNSを使いましょう

心配なことも多いSNSですが、今の子どもたちにとってSNSは必須アイテムにもなっています。同級生との交流をさらに深めたり、情報検索によって知見を高めることもできます。安全にSNSを運用できるように見守ってあげてくださいね。
 
この記事の筆者:鈴木 朋子
ITライター・スマホ安全アドバイザー。スマホ、SNS、Webサービスなど、身近なITに関する記事を執筆している。初心者がつまずきやすいポイントをやさしく解説することに定評がある。中高生のスマホ事情にも詳しく、二人の娘を持つ母親でもある。
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