King & Princeが新体制になってから、ますますドラマ出演が増えている永瀬さん。さまざまな役を担当して、演技力の高さを発揮しています。この記事では、元テレビ局スタッフの筆者が、永瀬さんのこれまでの仕事を振り返りつつその魅力に迫っていきたいと思います。
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ユニットなどでデビュー前から活躍。永瀬廉のプロフィールは?
まず、永瀬さんのプロフィールをおさらいしていきます。永瀬さんは1999年1月23日生まれで、関西ジャニーズJr.(現関西ジュニア)として活動を開始。メジャーデビュー前は、「なにわ皇子」などのユニットで活躍し、2015年6月に期間限定ユニットとして結成した「Mr.King vs Mr.Prince」のメンバーに選抜されます。クールな見た目で人気を集め、2018年5月には「King & Prince」のメンバーとしてシングル『シンデレラガール』でCDデビューを達成。その後、グループはすぐに大ブレークを果たし、国民的な人気を獲得することになります。永瀬さんはKing & Princeが大人気となる中で、着実に俳優としての仕事を獲得。2019年には、映画『うちの執事が言うことには』で映画初主演を果たし、『FLY! BOYS, FLY! 僕たち、CAはじめました』(関西テレビ・フジテレビ系)でテレビドラマ初主演を担当。
着実に出演作を増やしていきますが、そんな永瀬さんの俳優としての実力を広めたのが、2020年8月に公開した映画『弱虫ペダル』への出演でした。
『弱虫ペダル』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞
『弱虫ペダル』は大人気漫画が原作の映画で、永瀬さんは主人公の小野田坂道を熱演。若手トップアイドルだった永瀬さんですが、原作キャラクターと同じく外見を忠実に再現するため、丸眼鏡に眉毛の上で前髪をそろえたパッツンヘアを披露します。この頃永瀬さんは、2020年の「ViVi国宝級イケメンランキング」で1位になるなど、ビジュアルが注目されていた時期でした。予想外のビジュアルもさることながら、自転車競技を題材にした『弱虫ペダル』の主人公を演じるにあたり、撮影前にとことんロードレースのトレーニングを行ったと言われています。坂道が乗り移ったかのように、内気で自信もなく友達もいない孤独な少年が、自転車競技にのめり込むことで成長していく姿を繊細に表現。手に汗握る場面の連発で、原作ファンも納得させる演技を披露しました。
結果として映画は大ヒットし、永瀬さんは「第44回日本アカデミー賞」で新人俳優賞を受賞。俳優として、着実に成果を上げることになりました。
朝ドラ出演で繊細な役柄を見事に表現
そして、さらにターニングポイントは続き、2021年には、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』に出演します。清原果耶さんが演じたヒロイン・永浦百音の幼なじみの及川亮を担当し、永瀬さんの演技が作品に深みを与えました。亮は、東日本大震災で母親を若くして亡くし、喪失感や葛藤にもがきながら懸命に生きる青年。思いやりがありやさしい性格の亮は、ふさぎ込む父親を気遣いながら、震災の悲しみをひた隠しにしています。
さまざまな思いを抱えながら生きる亮は、作品の中でも特に繊細な演技が求められる役。そんな難しい亮という人物像を、永瀬さんは細かい表情で見事に演じ分けました。
俳優としての素質を十分に見せつけた作品となり、永瀬さんは演技派アイドルとして注目を集めることになります。