「All About」デジタル・白物家電ガイドのコヤマタカヒロが解説します。
(今回の質問)
電子レンジの電気代はどれくらい? 節電する方法はありますか?
(回答)
2分の加熱で約1.2円と、他の調理方法よりも省エネです。節電するには使用時間を短くするのがポイントになります。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
他の調理方法に比べて電子レンジの方が節電です
一般的な電子レンジでは500~600Wの出力で食材を温めます。このときの「W(ワット)」は高周波出力のWであり、消費電力のWとは異なります。一般的に電子レンジの消費電力は出力の1.5倍前後。このため、消費電力は1000~1200Wとなります。仮に消費電力を1200Wとした場合の電気代は1200W÷1000×31円/kWhで計算できます(電気料金の目安単価31円/kWhは公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会によるもの)。
上記の計算では1時間の電気代は約37.2円。1分だと約0.62円です。例えば、朝食と夕食で、1日2回、2分ずつ電子レンジを使った場合、約2.48円となります。1カ月間でも約74.4円と決して高くはありません。
節電するポイントは?
電子レンジを使う上で節電するためには使用時間を短くするのがポイント。大きいかたまりや、食材を重ね合わせるとうまく温められないのでできるだけ小分けにして温めるのがおすすめです。冷凍食材を解凍する場合は消費電力は高くありませんが、その分、長く加熱します。このため、冷凍するときにできるだけ小分けにしておくことでより短時間で解凍でき省エネに繋がります。ご飯などはおにぎり形状にするのではなく、薄く広げて冷凍すると、温めムラが起きにくく、より早く解凍できます。
ただし、前述のように、電子レンジによる加熱にかかる電気代は高くなく、他の調理方法よりも省エネです。例えばレトルト食品を湯せんで温める場合、多くの水をガスコンロで沸騰させる必要があり、より多くのガス代がかかります。
電子レンジで節電するよりは、ガスコンロなどで調理している工程を電子レンジに変えたり、下ごしらえを電子レンジで行うと、トータルでの光熱費の節約ができます。
All About ガイドがすすめる電子レンジ:シャープ「RE-SD18A」
この記事の筆者:コヤマ タカヒロ
1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。
1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。