新横浜ラーメン博物館(以下、ラー博)は2024年に迎える30周年に向けて、2022年7月1日から「あの銘店をもう一度」プロジェクトをスタート。過去に出店したことのある約40店舗の銘店が2年間かけてリレー形式でラー博に出店します。
2024年2月1日~3月3日の「あの銘店をもう一度“銘店シリーズ”」第28弾はカナダ・トロント「麺や颯 RYUS NOODLE BAR」が出店。日本と北米の食文化が融合した「カナディアン鶏白湯」のラーメンが味わえます(画像は全て提供)。
「麺や颯 RYUS NOODLE BAR」の歴史
「麺や颯 RYUS NOODLE BAR(以下、RYUS)」の店主、高橋隆一郎さんは、日本の飲食店で6年間働いた後、2009年にカナダ・バンクーバーへ留学しました。
その後、バンクーバーの飲食店で働き、永住権を取得。2013年に独立したのを機にトロントへ移住し、RYUSを開業しました。
高橋さんが目指すラーメンは、「本格的な日本のラーメン」と「カナダ人が好む味覚」の融合。人種のモザイクであるトロントではさまざまな食文化が存在し、「バーベキューソース」などに代表される北米特有の甘味や辛味などの味覚がはっきりしたものが好まれます。
「甘味は特にカナダ人に愛されている味覚です。しかし単純に砂糖などで甘さを出すのではなく、野菜を中心とした食材が持つ甘味を最大限に生かし、カナダ人の味覚になじむように研究を重ね、なおかつ日本人が食べてもおいしいと思える味わいを目指しました」と、高橋さんは振り返ります。
トロントはさまざまな宗教や思想を持った人々が住んでいるため、スープに使う動物系素材には豚を使わず、鶏がメインとなっています。
日本と北米の食文化が融合した鶏白湯ラーメン
シグニチャーメニューは「RYUS鶏白湯ラーメン」。良質な鶏と野菜を長時間弱火で煮込み、一晩熟成させます。翌日、一気に強火で炊き上げ白湯に仕上げます。
長時間かけて抽出した鶏のうま味と野菜ポタージュの甘味、そして凝縮した魚介ダシのコクが調和した鶏白湯は、日本では味わえない独自性に富んだ、まさに"カナディアン鶏白湯"なのです。
麺はスープとのバランスを考え自然なうま味、甘みを出すようミネラル豊富な全粒粉を使用した中細のストレート。
チャーシューは豚バラ、低温調理した鶏の2種類を使用。他の具材は、水菜、メンマ、白きくらげ、ゴマ、レモンゼストという構成となっています。トッピングとして「自家製スモークメイプルバター」が用意されていたのも特徴的でした。
今回の出店期間中には「RYUS鶏白湯ラーメン」を中心に、前回出店した時に提供した「西京味噌薫る鶏白湯味噌ラーメン」なども追加される予定です。