「All About」話し方・伝え方ガイドの藤田尚弓が回答します。
(今回の質問)
新年の挨拶をビジネスメールで送るとき、どのように書けば良いですか?
(回答)
新年の挨拶は、ポジティブなメッセージで一年を始められるような、前向きな文面がお勧めです。昨年の感謝の気持ちに加え、今年はどんな点で貢献したいと思っているか、コピペにならない挨拶文を作成しましょう。
1年のスタートを気持ちよい挨拶で始めよう
「年賀状はやめた」という人も増えてきた昨今ですが、それでも新年の挨拶はコミュニケーションのきっかけとしておすすめ。特に、忙しいビジネス環境ではコミュニケーション不足になりがちですので、1年のスタートはぜひ自分から連絡をしてみましょう。「メールでは失礼では?」と思う人もいるかもしれませんが、日ごろの感謝や新たに貢献したいことなどを含めた気持ちのよい挨拶は、関係強化に役立ってくれるはず。積極的に取り入れましょう。コピペメールは響かない! パーソナライズした挨拶文を
ただし、印刷されて売っている年賀状に書いてある文言をメールで送るだけでは、あまり意味がありません。文体を少し柔らかめにしても構いませんので、個人的に感謝や抱負を伝えられるメッセージを作成しましょう。おおまかな文章の流れは年賀状などと同じでよいので、1人1人に合わせたメッセージをプラスするのがポイントです。では、実際にどんな文面がNGで、どんな文面が気持ちの良い挨拶なのか見てみましょう。
●NG! 心に残りにくい挨拶
新春の候、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
昨年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。多大なるご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
本年も変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
どうぞ本年も宜しくお願い致します。
●パーソナライズされた気持ちの良い挨拶
明けましておめでとうございます。
昨年は××の件でお世話になり、ありがとうございました。○○さんからのアドバイスやサポートがあったからこそ、△△を達成できたと感謝しております。
新たな一年は、お世話になった○○さんに、□□の分野で貢献していけるよう一層努力を重ねていきたいと思っています。
今年も一緒に仕事ができることを楽しみにしています。本年も引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
○○さんにとって、2024年が良き一年になりますようお祈りしています。
1年の始まりですから、できるだけポジティブな内容を共有できるようにするとよいでしょう。感謝の気持ちに加えて、今年も一緒に働けることを楽しみにしていることを伝える流れが基本です。ここにパーソナライズした一言を加えてみてください。
この記事の筆者:藤田 尚弓
株式会社アップウェブ代表取締役。社会心理学領域のコミュニケーションの専門家として、企業研修や研究・執筆、早稲田大学オープンカレッジ講師、TVコメンテーターなど幅広く活動。日本社会心理学会、日本応用心理学会所属。
株式会社アップウェブ代表取締役。社会心理学領域のコミュニケーションの専門家として、企業研修や研究・執筆、早稲田大学オープンカレッジ講師、TVコメンテーターなど幅広く活動。日本社会心理学会、日本応用心理学会所属。