「窓開け換気」するとき、暖房は消さないほうがいい? 冬場に実践したい換気と加湿の正しい方法とは

パナソニックは11月8日、「2023年冬の換気と加湿」に関するアンケート調査の結果を発表。その結果と、同社エアーマイスターの福田風子さんによる「暖房を使いながらの換気方法」「効果的な加湿器の使い方」を紹介します。(サムネイル画像出典:PIXTA)

「換気」や「加湿」をするメリットって?

「冬場に換気や加湿をするメリット」について、パナソニック エアーマイスターの福田 風子さんが解説しています。

●換気をするメリット:家の中の有害物質濃度を下げ、気分転換にも
家の中の空気中には、花粉やダニ、ハウスダストといった、多くの有害物質が浮遊しています。これらの濃度を下げることができるのは、換気の持つメリットです。さらには、換気をしないと二酸化炭素がたまってしまい、頭がぼうっとするなどの不調につながることも。窓を開けて自然換気すればこういった事態が防げるほか、気分転換にもなります。

「外の空気は汚れているのでは」と思う人もいるかもしれませんが、一般的には家の中よりもきれいだといえます。ただし、近くに幹線道路があるなど、状況によってはこの限りではありません。

●加湿をするメリット:湿度が10%上がれば体感温度が1度アップ
湿度が10%上がれば、体感温度は1度上がると言われています。また、鼻や喉、気道の粘膜は繊毛と呼ばれる細胞に覆われていますが、これらの働きを維持するためにも、加湿が重要になります。

冬場に適切な換気を行うためのポイント

これからの季節、適切に換気を行うための3つのポイントを紹介しています。

1.暖房はつけたまま換気しよう
暖房使用時に換気をするときには、暖房を消さずに窓を開けるのがおすすめとのこと。換気により下がった室温を元に戻す際、一度消してしまうとより多くの電力を消費してしまうためです。また、できるだけエアコンから離れた窓を開けることも、節電につながるといいます。風向きは足元に向けるのがおすすめとのことです。

2.換気は、1時間に5分〜10分ほど×2回を目安に
窓開け換気の頻度は条件によって変わりますが、「1時間に5分〜10分ほど×2回」が目安とされています。寒さや電気代が気になる場合、「1時間に2.5分×4回」など、短時間で回数を増やしてもよいでしょう。

3.冬の結露対策としても換気が効果的
結露の正体は室内の空気に含まれた水分。空気は温度が高いほど水分を蓄えられるため、暖房で暖められた空気が冷やされ、水分を蓄えられなくなり水滴に姿を替えるのです。換気を行って空気を逃がすことで、結露を抑えることが可能になります。

加湿器を効果的に使うためのポイント

加湿器を効果的に活用するため、意識したい3つのポイントについても紹介しています。

1. 加湿器はエアコンの風の通り道になる場所に置く
加湿された空気を部屋中にいきわたらせるイメージで、加湿器から出る空気にエアコンの風が当たる場所に置くようにするのがおすすめ。その際、湿度センサーの誤作動を避けるため、加湿器本体に直接エアコンの風が当たらないように気を付けましょう。

また、加湿空気清浄機と加湿器では、最適な置き場所が変わってきます。加湿空気清浄機の場合対面や対角線の壁に、加湿器の場合エアコンの下に置くと効果的です。

2. 超音波式やスチーム式は床に直接置かない
超音波式加湿器やスチーム式加湿器は、水の粒子が大きく下に落ちてしまいやすいため、床に置くのを避けましょう。一方、気化式やハイブリッド式は自ら気流を起こせるため、その限りではありません。説明書に適した置き場所が記載されているので、使用前に確認するようにしましょう。

3. 窓から離す
加湿された空気が窓にあたると、結露となってしまいます。特に気密性の高い住宅の場合、窓と室内の寒暖差が出やすいので注意が必要です。また、水の粒子の大きい超音波式加湿器を家具の近くに置くと、湿気で痛んだり、白く汚れてしまうことがあります。加湿器を購入する際には、採用されている方式にも注意するようにしましょう。

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