断捨離の意味とは? 効果やコツ、「ミニマリスト」「整理整頓」との違いを解説

断捨離とは、不要なものを断ち、不要なものを捨て、物にとらわれずに執着から離れて生きていこうとする考え方を意味します。ミニマリストや整理整頓とはどのような違いがあるのか、断捨離の効果やメリットについても解説します

断捨離とは? 意味や効果、ミニマリストや整理整頓との違いを解説
断捨離とは? 意味や効果、ミニマリストや整理整頓との違いを解説

「断捨離」という言葉は最近よく耳にしますが、ミニマリストや整理整頓とは違うのでしょうか。今回は、断捨離の意味とその効果、メリットなどをフリーアナウンサーの小川厚子が解説します。

<目次>
断捨離の意味とは
断捨離とミニマリストの違い
断捨離と整理整頓の違い
断捨離の効果やメリット
断捨離をするときのポイント
まとめ

断捨離の意味とは

断捨離とは、不要なものを断ち、不要なものを捨て、物にとらわれずに執着から離れて生きていこうとする考え方です。「断」は新たに入ってくる不要なものを断つこと、「捨」は家にある不要なものを捨てること、「離」は物への執着から離れることを意味します。断捨離は、もとはヨガの「断行」「捨行」「離行」という心の執着を手放すための教えに由来します。

「断捨離」は不要なものを減らし、生活に調和をもたらそうとする思想で、作家のやましたひでこさんが提唱し商標登録している造語です。

断捨離とミニマリストの違い

断捨離は、入ってくる不要なものを断ち、家にある不要なものを捨て、物への執着をなくすという、物を厳選するための「行動」「手段」「考え」のことを表します。

ミニマリストは必要最低限の生活用品で暮らすことに価値を見出している人やライフスタイルを表します。このように断捨離は、「行動」「手段」「考え」というものを整理していくための過程、行為を表すのに対し、ミニマリストは断捨離を重ねて、その先の、人、ライフスタイルを表しています。断捨離とミニマリストは似ているようでこのような違いがあります。

ミニマリストは単にモノが少ないというだけではなく、本当に必要なものや大切なものだけを厳選し暮らします。現在ではすっきりした暮らしをするために、断捨離を続け、物が少なくても豊かな暮らしを実現するミニマリストも増えています。

断捨離と整理整頓の違い

「断捨離」も「整理整頓」も、どちらも不要なものを処分しますが、断捨離の目的が「モノへの執着心をなくす」ことに対して、整理整頓の目的は「モノをきれいに整えること」です。

 

整理整頓は、ものをきれいに整えて乱れた状態のものを順序よくそろえて並べ、必要なものがすぐに使えるようきれいに整え、部屋を清潔な状態にすることです。どちらもきれいにするという点では同じですが、その目的が大きな違いとなります。

関連記事:「整理」と「整頓」の違いは? 整理整頓の意味や正しい使い方

断捨離の効果やメリット

断捨離をすることでさまざまな効果やメリットがあります。それぞれ見ていきましょう。

・金銭的な余裕が生まれる
断捨離をすることで、何かを購入する際、本当に必要なものか見極めて購入するようになり、無駄な買い物をしなくなるため浪費を避けられます。多少高額でも、耐久性があるものや、素材の良いもの、汎用性の高いもの、オールシーズン使えるものなどを選ぶことで、長期的に見ると無駄な出費を抑えられます。

また、部屋が散らかっていると、どこに何があるのか分からなくなり同じものを何度も買ってしまいます。断捨離をすることで、無駄遣いや小さな出費を重ねることもなくなり、金銭的な余裕が生まれます。

・時間を有効活用できる
断捨離をすることとで、部屋がすっきりして探し物をする時間が減るため作業効率がアップし、時間にゆとりが生まれます。「デスク回りに物が多くて集中できない」ということがなくなり仕事や勉強もはかどります。

また、洋服や靴を断捨離することで、着る服や靴を迷う時間が減り時間に余裕ができます。物が少なくなることで掃除や片付けも楽になり時間を有効活用することができます。

・家事や掃除が楽になる
持ち物が最小限になるため、部屋のものが少なくなり掃除がしやすくなります。また、家具や物に占有されているスペースが小さくなり、家の中でも動線を確保しやすくなることで家事の効率があがります。

・心に余裕ができる
たくさんのものが部屋にあると、視覚からの情報が多くなり、実は知らないうちにストレスがたまっています。断捨離をして部屋が散らかりにくくなりきれいな状態になることで、心に余裕ができます。また、断捨離することで自分の好きなものだけに囲まれて過ごすことで心に余裕ができます。

断捨離をするときのコツ・ポイント

・断捨離は、まず自分の身の回りから
断捨離するとき、家族などの同居者がいる場合は人のものを捨てるとトラブルになる可能性があります。そのものを必要と思うかどうかの基準は人によって異なりますので同居人の理解が必要です。

そのため、断捨離は、まずは自分の身の回りからしていきましょう。同じようなものを一つ買ったら一つか二つ捨てる、ということを心掛けるときれいな状態をキープできます。

・断捨離は、小さい場所から
また、断捨離をする時は、小さい場所からしていくと良いでしょう。小さい引き出し、小物入れ、ハンカチ、というような小さい場所や物からすることで達成感が生まれます。写真や手紙といった思い出品はつい見返したくなり時間がかかりますので、最後にするのがポイントです。

・家のあるものを使い切る習慣を
モノは「どれだけ使い倒せるか」がポイント。使って初めて満足感が出ます。家の中にまだ封を切っていないモノがあれば、まずはそれらを開けることからスタートしてください。家の中のモノを減らしていき、空間を確保できます。

・外から家の中にモノを持ち込まない習慣も大切
お店でもらう粗品などを極力手に取らないようにするとともに、必要のないDMや目を通すだけで済むものは玄関で処理するために玄関にゴミ箱を設けるなどもおすすめです。

・捨てるか迷ったときは、使ってみるor飾ってみる
断捨離中に、モノを手放すかどうかを迷ったときは、実際に使ってみるか、飾ってみるのがおすすめです。「思い出の品」や「高かったから捨てられないモノ」などは、今一度使ってみるか、飾ってみるかすると、自分の現在の価値観がはっきりとします。「飾るほどでもないな」など、モノへの執着が消えていくのを実感できるかもしれません。

まとめ

「断捨離」することで、自分の本当に大切なものが見えてきます。単に片付けるだけでなく時間、お金、心の余裕が出てきます。「欲しい」と思ったらすぐに買うのではなく、自分の心と向き合って本当に必要なものであるのかを自分自身に問いかけてみると良いでしょう。

■執筆者プロフィール

担当ライター
元NHK岡山放送局キャスター/NHK情報番組メインキャスター/NHKニュースセブンリポーター/NHKラジオ第一ニュース/NHKラジオ第一あさいちばんリポーター。退局後は、POLA・阪急不動産インフォマーシャル・グリコラジオCM・ナレーション、テレビドラマアナウンサー役などフリーアナウンサーとして活動中。こどもアナウンス発声協会講師/印象力アップアドバイザー/神戸市立中学校放送部部活動指導員/企業研修等、話し方講師として活動中。
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