「不安」とは日常生活において誰もが抱き得る感情ですが、ニュアンスや使い方によっては誤解を招いてしまう言葉でもあります。「不安」の類語を知り、正しく使いこなすことでそのようなことを防げるようになります。
そこで、今回はビジネスシーンや日常でも使える「不安」の類語や例文を、現役フリーアナウンサーの小川厚子が解説します。
<目次>
・そもそも「不安」の意味とは
・「不安」を使うときの注意点
・ビジネスシーンで使える「不安」の類語・言い換え表現
・カジュアルな場面で使う「不安」の類語・言い換え表現
・メールで使える「不安」の表現方法
・「不安」の類語に関するよくある質問
・まとめ
そもそも「不安」の意味とは
「不安」とは、気がかりで落ち着かず、安心できないことを指す心配や困惑の感情で、誰もが経験する感情です。「大切なものが脅かされているような」「危険にさらされるような」といった、対象のない恐れの感情を指します。「不安」を使うときの注意点
まだ物事が起こっていない状態で将来のことを心配する気持ちなので、すでに起こったことに対する場合には使いません。また、相手によって受け取り方が違う場合がありますので、TPOに合わせて言葉を使い分ける必要があります。
ビジネスシーンで使える「不安」の類語・言い換え表現
「不安」の類語(1)気がかり
どうなるか不安で、心から離れないことを表現します。
「不安」の類語(2)懸念
気にかかって不安に思うことを指します。可能性のある状況や事象について、恐れたり不安を感じているときに使います。まだ起こっていない出来事に対して心配する場合に用いられます。また、ビジネスシーンでも、問題点や不安点を指摘するときに使われます。
「不安」の類語(3)杞憂(きゆう)
必要のないことをあれこれ心配することを指します。取り越し苦労、無用の心配という意味です。
「不安」の類語(4)危惧
悪いことにならないか危ぶみ、恐れることで、具体的な事象のなりゆきについて心配し恐れるときに使われます。
カジュアルな場面で使う「不安」の類語・言い換え表現
「不安」の類語(5)ハラハラする
目の前で起こっていることを見て心配、心許ないということを伝えるときに使います。
「不安」の類語(6)やばい
もともとは、危険で不都合であることや危ないことという意味で、良くないことや望まないことに対して使われていましたが、最近ではプラスの評価で使われることもあります。不安の類語として使われる場合は前者の意味で使われます。
「不安」の類語(7)ビビッている
不安を感じ、恐ろしくて身動きが取れない状況のときに使われます。
「不安」の類語(8)怖い
自分にとって良くないことが起こり、それに近づきたくない、といったように、危害を加えられそうで不安な気持ちを表します。
「不安」の類語(9)心細い
頼るものがなくて不安である気持ちを表します。
「不安」の類語(10)ひやひやする
心配して恐れるさまを表します。
「不安」の類語(11)心配
物事の先行きなどを気にして心を悩ますこと、気がかりなことを表します。
「不安」の類語(12)心許ない
頼りなく、不安で心が落ち着かないさまを表します。
「不安」の類語(13)悩ましい
解決することが困難な悩みがあって苦しいと感じることを表します。
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メールで使える「不安」の表現方法
(1)「心中お察しします」
「あなたの気持ちはよく分かります」と相手の心に寄り添うあたたかい言葉です。相手の立場に立ち、相手を思いやっていることが伝わる表現です。
不幸があった人や、困難な状況にある人に対して使う言葉なので、お祝い事では使わないよう注意が必要です。
また、上司や目上の方、それほど親しくない方には、相手が違和感を抱く場合がありますので、状況や立場をよく考えて使うようにしましょう。
(2)「ご不安な思いをおかけしてしまい申し訳ございません」
不安な思いをさせてしまったときにお詫びをするときの表現です。