(今回の質問)
エアコンから「ポコポコ」という音がするのですが、原因は何でしょうか? 止める方法はありますか?
(回答)
エアコンから「ポコポコ」と聞こえる音は、室内機(エアコン本体)から余計な水を排出する「ドレンホース」を伝わって外の空気が入り込んでいる音です。故障ではありませんし、何の問題もありません。どうしても気になる場合は「部屋の窓や換気口を開ける」「換気扇を回している場合は止める」といった対処法で音が消える場合があります。
以下で詳しく解説します。
室内外の気圧のバランスが崩れて外気が流入すると「ポコポコ」音が鳴ります
「ポコポコ」という音は、室内の気圧が室外の気圧よりも低くなったことで、ドレンホースを伝って空気が逆流したときに聞こえる音です。
空気は気圧が高い方から低い方へ流れる性質があります。気密性の高い部屋の中で換気扇を回したり、屋外に強風が吹いていて室外よりも室内の気圧が低くなると、空気の通り道を伝って空気が流れ込もうとします。換気口から流入すると、換気口からビュービューと音が聞こえる場合もあります。ドレンホースから流入すると、エアコン本体からポコポコという音が聞こえるわけです。
「ポコポコ」音がどうしても気になる場合の対処法
空気が入り込んでいるだけなので、故障ではありませんし、放っておいても何の問題もありません。しかしどうしても気になる場合は、以下のような方法があります。
・部屋の窓や換気口を開けて空気の通り道を作る
・換気扇を回している場合は止める
ただし、気密性の高い住宅ほどこのような音が出るケースが多いため、こうした対処では抜本的な対策にはなりません。ひんぱんにポコポコ音が聞こえて気になる人は、「エアカットバルブ」もしくは「逆止弁」と呼ばれる製品をドレンホースに付けることで、しっかりと対策を施すことができます。
エアカットバルブはエアコン本体から出た水を外に排出しつつ、逆流する空気をせき止める弁です。空気の流入を防ぐだけでなく、昆虫やにおいの侵入を防ぐ効果もあります。しかし水とともに排出されたエアコン内のほこりがエアカットバルブでせき止められてしまい、水を排出できなくなってしまうリスクもあります。そのため、エアカットバルブを取り付けた場合は定期的なメンテナンスが必要になることを覚えておいてください。
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。