実家暮らしを選ぶ理由は、人によってそれぞれ。経済的な事情、職場へのアクセス、自身の体調、親の介護など、さまざまな事情を抱えている場合もあります。
All About ニュース編集部は、2023年7月18~27日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。
今回は、福岡県福岡市在住・57歳女性のエピソードを紹介します。
回答者のプロフィール&実家の状況
回答者本人:57歳女性在住:福岡県福岡市
同居人数:親2人、自分、子ども1人
世帯年収:自分230万円
実家の間取り:4LDK
生活費や貯金額は?
実家に入れている生活費:3万円交際費:5000円
毎月のお小遣い:3000円
毎月の貯金額:0円
貯金総額:0円
総務省統計局が発表した「家計調査報告書 家計収支編(2021年)」によると、35〜59歳女性の1カ月の平均消費支出は16万4749円です。そのうち、住居費の平均は2万5360円ですが、家賃などは地域や条件によって差が出てくるので、住居費を除いた14万円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。
「離婚をしたため娘をつれて実家に戻りました」と明かした回答者。恋愛や結婚願望については「ない」といい、「離婚経験済みのため」と理由についても言及しました。
「離婚」と「娘の学費」への苦労が実家へ戻る理由に
娘の学費を貯金するために実家暮らしを選んでいるといい、「娘は学生のため、まだまだ学費や、やりたいことをやるためのお金がかかります」と告白。「本当は娘と二人で暮らすのが良いと思いながらも、実家に頼ってしまっています。結果、娘にとっても良い環境となっていると思います」と続けています。
お金の苦労は減少したが、自分の部屋がなくくつろぐ時間がない
一方、実家暮らしで苦労していることについては「自分の部屋がないこと、自分ひとりでくつろぐ時間がとれないこと」と明かしました。さらに「朝出勤前、洗面所の争奪戦のようになること、夜寝る時間がまちまちのため、自分のリズムが崩れてしまうこと、お風呂を入れても冷めてしまうこと、見たくないテレビがずっとついていること」と続けています。
3世代の人数が実家で生活しているため、部屋にも限りがあり、プライベートな時間を確保することや家族の生活習慣に順応することに苦労を感じているようです。
しかし、実家暮らしをする上でお金に関する悩みについては「お金のことは助け合っているので特に困ったことはありません。ただ、みんなで出かける時にはいろいろ出費が多くなってしまいます」と、現状では特に苦労を感じていない旨を明かしました。
※回答者のコメントは原文ママです
この記事の筆者:鎌田 弘 プロフィール
ニュース記事を中心に執筆中のライター。IT企業のメディア担当を経て現在に至る。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は2年。