日常的に「驚く」ことは多くあります。「驚いた」「びっくりした」などいつも同じ表現を使っていないでしょうか。
この記事では、ビジネスの場で相手に失礼にならないように「驚く」を伝える方法を解説します。
<目次>
・「驚く」はそもそもどういう意味?
・ビジネスシーンで使える「驚く」の類語・言い換え
・レポートで使える「驚く」の類語・言い換え
・「驚く」の熟語表現
・「驚く」の英語表現
・「驚く」を使うときの注意点
・アナウンサーは「驚く」をどう使い分ける?
「驚く」はそもそもどういう意味?
「驚く」には、以下のような意味があります。(1)思いがけない状況や出来事に心がさわぐ
(2)心がざわついたりびっくりする
(3)予想外の出来事に動揺する
ビジネスシーンで使える「驚く」の類語・言い換え
ビジネスの現場でも使える「驚く」の類語・言い換え表現を解説します。
1. 驚愕(きょうがく)しました
「驚く」よりさらに気持ちが大きく揺さぶられた状態で、とても驚いたときに使います。
2. 驚嘆しました
「驚く」より強い表現ですが、感動のニュアンスも含まれています。目上の人や取引先にも使えます。
3. 衝撃を受けました
強く感銘をうけ、印象に残ること、心理的に動揺したり驚きあきれたりすることを指します。瞬間的に心に強烈な印象を受けた時に使います。
4. 感服しております
本心から心が動くこと、感動することを指します。相手の言動でとても勉強になったり、心が震えるほどよかったりしたとき、相手に対し尊敬や称賛する気持ちを表現します。例えば「感動して驚きました」というように使います。
5. 敬服しております
心から敬うこと、尊敬することを指します。「感服いたしました」「感銘を受けました」と同様、「感動して驚きました」という意味で使えます。
6. 感銘をうけました
深く感動し、心に残ることを指します。感動し忘れないよう心に刻み込む様子を表す言葉です。「感服いたしました」「敬服しております」と同様、「感動して驚きました」という意味で使えます。
7. 言葉を失いました
衝撃の大きさに言葉も出ない様子で、驚きを静かに受け止めている様子が伝わります。
8. 唖然(あぜん)としました
理解しがたい状況の時に使います。ただし、相手に対して否定的な気持ちを伝えることは控えたいので、敬語表現で表す場合は「このような状況に動揺しております」「困惑しております」などの表現が適しています。
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レポートで使える「驚く」の類語・言い換え
レポートで使える「驚く」の類語・言い換え表現を解説します。1. 想定外の
思いもしなかった事象、全く予想もされていなかった物事など、思いがけないことが起こったときに使う表現です。2. 異例の
普通とは異なる例で、今までに例がないことを指します。「驚く」の熟語表現
「驚く」の熟語表現を解説します。
1. 驚愕(きょうがく)
「驚く」よりもさらに心が揺さぶられ、とても驚くことを指します。思いもよらなかった事態が起きたときに使う表現です。ビジネスでも使える改まった表現になります。
2. 茫然
気が抜けてぼんやりした様子、あっけにとられて驚いている様子を指します。例えば「あまりに驚いて茫然と立ち尽くした」というように使います。
3. 感心
立派な行為や、優れた技量に心を動かされることを指します。
4. 吃驚(きっきょう)
突然のことや意外なことに驚くこと、びっくりすることを指します。
5. 愕然
予想もしなかった出来事や、思いがけない事態に対して非常に驚いた様子を指します。
「驚く」の英語表現
「驚く」の英語表現を解説します。
1. be surprised
最もベーシックな「驚く」の表現です。「物音にびっくりした」「意外な出来事が起きた」といった場合に使います。気持ちが伝わりやすい表現です。
2. be amazed
仰天したときなど、普通では考えられないことに直面したときの驚きを表します。「be surprised」よりも予想外の出来事に驚いているというときに適しています。「すごすぎて驚いた」「びっくり仰天した」という戸惑いや困惑のニュアンスを含みます。
3. be astonished
「be surprised」より強く驚いたときに使います。「大いに感嘆する、驚嘆する」と訳せます。
4. be stunned
驚きで圧倒されたとき、気を失うほど驚かせる、気を動転させるときなどに使います。突然の事態に平静を失ったときや、茫然としている状況を示します。
「驚く」を使うときの注意点
「驚く」は良い意味でも悪い意味でも使う言葉なので、誤解されないように注意が必要です。大きな感情を表す言葉なので、ビジネスシーンではあまり多用しない方がよいでしょう。
アナウンサーは「驚く」をどう使い分ける?
アナウンサーは耳で聞いてすぐに分かる言葉を使います。「思いがけないことに驚きました」
「突然のことに言葉が見つかりません」
というような分かりやすい言葉を普段から使うようにしています。メールや文書では「感服しております」「敬服しております」というような敬語を使うと印象がよくなります。
さまざまな場面で「驚く」ことは起こります。それを相手に失礼にならないように伝えるためには、状況に応じて言葉を使い分けることが大切です。敬語や丁寧語は普段から口にしていないと突然口からは出てきません。普段から丁寧な言葉遣いを心掛けることも大切です。