「嬉しい」という言葉はポジティブで使いやすい言葉ではありますが、何に対しても「嬉しい」という言葉を使うと語彙(ごい)力がないと思われるかもしれません。
この記事では「嬉しい」のさまざまな表現方法を解説します。
<目次>
・「嬉しい」とはそもそもどういう意味?
・「嬉しい」を使うときのポイント
・ビジネスで使える「嬉しい」の類語・言い換え表現
・「すごく嬉しい」を伝えたいときの類語・言い換え表現
・擬態語を活用した「嬉しい」の類語・言い換え表現
・アナウンサーはどう使い分ける?
「嬉しい」とはそもそもどういう意味?
「嬉しい」には以下のような意味があります。
(1)物事が自分の望みどおりになること
(2)自分にとって良いことが起こり心が満足して喜ばしいこと
「嬉しい」を使うときのポイント
嬉しいという気持ちを伝えるときに大切なのは「ことば」と表情を合わせることです。思わず笑顔になってしまう場面、感動で涙が出そうな場面、嬉しいを表現するのにもさまざまな場面があります。ことばと表情を合わせて表現するとよいでしょう。ビジネスで使える「嬉しい」の類語・言い換え表現
ビジネスで使える「嬉しい」の類語・言い換え表現を解説します。
1. 心から嬉しく思います
自分の願いが叶って、喜んでいる状況を相手に伝えるときに使います。「心から」という言葉を使うと、より一層喜びが伝わります。
2. ありがたく思っております/ありがたく存じます
喜びに対して感謝の気持ちを込めるときに使います。「ありがたく存じます」は謙譲語で、「思っています」よりさらに敬意を強めたいときに使います。上司や取引先の人に使える表現です。基本的に、目下の人には使用しません。
3. 嬉しく存じます
「嬉しく思っております」の謙譲語で「ありがたく存じます」同様、目下の人には使わない表現です。
4. 幸甚です/幸甚に存じます/幸甚の至りです
「幸いなこと」を指しており、丁寧な言葉なのでビジネスの場に適しています。また、メールなどの文面でも丁寧な気持ちが伝わります。「幸いです」よりも幸せの気持ちを伝えたいときに使える表現です。
より敬意を強めたいときには「幸甚に存じます」「幸甚の至りです」という言葉を使うとよいでしょう。「幸いです」は丁寧ではあるものの、謙譲語や尊敬語とは違い、目上の人に対して使うことは適していません。
5. 大変光栄です
「光栄」という言葉は「名誉に思う」という意味です。目上の人に「嬉しい」気持ちを伝えるときに使う表現です。感謝を伝えられた際などに、相手に感謝や敬う気持ちを伝えるときに使います。
6. 弾む気持ちです
良いことがあって心がウキウキして、弾むように楽しくなった気持ちを表現しています。
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「すごく嬉しい」を伝えたいときの類語・言い換え表現
「すごく嬉しい」と伝えたいときの類語・言い換え表現を解説します。
1. 心躍ります
ワクワク、ドキドキして楽しみな様子を伝えるときに使います。
2. 胸がいっぱいになりました
喜びや悲しみの感情があふれるほどに多く、感情に満たされていることを表現しています。感動のあまり、心が満たされている様子を表すこともできます。
3. 浮き立つ思いです
心楽しくて、うきうきして落ち着かない状態になることを指します。
4. 舞い上がるような気持ちです
緊張や興奮で冷静でない状態を指します。例えば「憧れの人に話しかけられて舞い上がるような気持ちです」というように使います。
5. 思わず小躍りしたくなります
嬉しさを隠しきれず、思わず飛んだり跳ねたりしたくなるほど喜ぶことを指します。
擬態語を活用した「嬉しい」の類語・言い換え表現
擬態語を活用した「嬉しい」の類語・言い換え表現を解説します。
1. グッときました
心に衝撃を受けたり、強い感銘を覚えたり、何かしら心に響くものがあるときに使う表現です。
2. ジーンときました
胸が熱くなり感動がこみ上げるときに使う表現です。
3. ホッとしました
安心して気持ちが楽になったときに使う表現です。
アナウンサーはどう使い分ける?
アナウンサーは、誰でも耳で聞いてすぐに理解できる言葉を使います。「大変光栄です」「嬉しく存じます」のように誰が聞いても分かりやすい言葉や、さまざまな表現で「嬉しい」思いを伝えるようにしています。文面では「幸甚の至りです」も使います。
嬉しさを表現するときは、言葉だけではなかなか伝わりません。嬉しい気持ちを伝えるときに大切なのは「ことば」と「表情」を同じにすることです。状況に合わせて表情を変えることも意識してください。