夏のエアコン、節電で「28℃」よりも意識したいこと【家電のプロが解説】

夏のエアコンの温度は、政府の節電要請もあり「28℃」と認識している人も多いのでは。節電の観点では何℃が良いのか、「All About」白物・美容家電ガイドの田中真紀子が回答します。

夏のエアコンは、結局何℃が最も経済的?
夏のエアコンは、結局何℃が良いの?
夏にエアコンを使用する際は、政府の節電要請もあり「28℃」を意識している人も多いのではないでしょうか。電気代を抑える節電の観点では何℃が良いのか、「All About」白物・美容家電ガイドの田中真紀子が回答します。
 

(今回の質問)
夏のエアコンは、結局何℃が最も経済的?

 

(回答)
設定温度を1℃上げると10%の節電になります。最も経済的という概念はないので、快適性と熱中症予防から総合的に判断を。

以下で詳しく解説していきましょう!
 

「28℃」は設定温度ではなく推奨する室温

よく政府の節電要請として「エアコンの冷房は28℃にしましょう」という話を聞きますが、こちらは「設定温度を28℃にしましょう」ということではなく「室温を28℃にしましょう」という話です。
 

節電を意識した温度というのは、それが必ずしも経済的や快適とは限りません。例えば28℃であっても暑いと感じる人はいますし、その辺は最終的にご自身での判断していく必要があります。
 

設定温度を1℃上げれば10%の節電に

節電の観点では、設定温度を1℃上げれば、10%の節電になりますから、設定温度を上げても涼しく感じるような工夫が必要だといえるでしょう。
 

例えば、人は風に当たると体感温度が下がりますので、設定温度を上げて扇風機を併用する。また、湿度が高いとやはり体感温度も変わりますので、設定温度はそのまま湿度を下げてみるなど。
 

具体的には、室温が30℃でも湿度が40%と低ければ熱中症リスクは低めですが、室温が28℃でも、湿度が65%と高いと熱中症のリスクが高まることが分かっています。温度と湿度の関係も非常に大切ですので、節電のために温度を上げた場合には、湿度もコントロールするのが良いでしょう。
 

動画でも解説! エアコンの設定温度と電気代の関係

 

この記事の筆者:田中 真紀子
白物家電、美容家電の専門家兼ライターとして活躍。日々発売される新製品をチェックし、製品の紹介記事やレビュー記事を雑誌やWeb、新聞などで紹介している。日常的にも話題の新製品を使うことで、ライフスタイルに合わせた選び方や、上手な採り入れ方の提案も行っており、テレビ出演も多数。
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