熱中症対策になるエアコンの使い方とは
上記の結果を踏まえ、同社エアーマイスターの福田風子さんが、「エアコンを適切に使った熱中症対策」を紹介しています。
●エアコンは室温28℃を目安に適切な温度に調整
エアコンの冷房は我慢せずに入れましょう。室温は28℃が目安とされていますが、日当たり状況や建物状況などによっても温度の感じ方は変わります。状況に応じた室温調節を行うことが大切です。温度調整が煩わしい場合には自動運転機能を使用しても良いそうです。
●サーキュレーターや扇風機で気流を活用
冷たい空気は下にたまるので、風向きルーバー(エアコンの縦羽部分)を調整したり、サーキュレーターや扇風機を使うことで循環させると良いといいます。
●遮光カーテンや日射遮断フィルムで輻射熱(ふくしゃねつ)対策
窓から入る太陽光は遮光カーテンや、日射遮断フィルムなどで遮るようにすると良いということです。
夏本番前に必見! 節約になるエアコン使用法、3つのポイント
福田さんは、「熱中症対策法」と併せて、エアコン節約術も紹介しています。●冷房運転時の風向きは上がおすすめ
冷房の風は上向きに送るのが良いそうです。冷たい空気は下に移動するので、上向きにすると、風を直接体に当てず、下に落ちてくる冷気で部屋を冷やせます。ですが、時間とともに下に冷気がたまってしまい温度ムラができてしまうので、空気を適切に撹拌(かくはん)して循環させる必要があるということです。
●温度を下げるよりも風量を上げる
省エネの観点では、温度を下げるよりも風量を上げるのがおすすめとのこと。設定温度を1℃下げる場合と比較して、設定温度を変えずに風量をアップさせた場合、年間約1400円以上も節約できるといいます(※ パナソニック製「CS-F403D2」を使用した場合。電気代31円/kWhでの実験)。空気を冷やすよりも風を強くする方が、少ないエネルギーで行えるので、電気代を抑えられるのだそうです。
●サーキュレーターを使って温度ムラを解消
サーキュレーターを使えば、空気を撹拌(かくはん)して強制的に循環させることが可能。メーカーやモデルにもよりますが、サーキュレーターは最大運転時における消費電力が21W程度のものが多く、時間あたりの電気代は約0.6円になるそうです(1kWh 31円で計算)。夏の冷房時は、設定温度を1℃上げるだけで、消費電力を約13%も削減できます。サーキュレーターを併用して設定温度を上げることができれば、電気代の節約になるとのことです。
部屋のタイプ別! サーキュレーターの正しい置き場所
●長方形の部屋の場合
●ロフトのある部屋
サーキュレーターが2台ある場合は、ロフトにサーキュレーターを1台設置し、たまった熱い空気をエアコンの方向に追い出すようにすることで、効率よくロフト部分を冷やすことが可能だということです。
エアコンとサーキュレーターを併用する際には、窓との関係や、普段どこで過ごすのかまで考えると効果的に使えるとのこと。迷ったときには、エアコンの風向きを少しずつ変えながらチェックしてみるのもおすすめです。
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