2023年の春ドラマは、多くの作品が中盤を迎え盛り上がりを見せています。今クールは刑事ドラマが豊作なイメージですが、そんな中でクライマックスに向けて注目したいのがテレビ朝日系で放送中の『日曜の夜ぐらいは...』です。
密かに話題を集めるドラマ『日曜の夜ぐらいは...』
清野菜名さんが主演を務め、共演は岸井ゆきのさんと生見愛瑠さん。ABCテレビの制作で、ドラマのタイトル通りに「毎週日曜夜10時(22時)」から放送中のドラマです。2023年4月30日に放送をスタートし、他の春ドラマよりも少し遅い船出となりました。
この記事では、密かに話題を集めているドラマ『日曜の夜ぐらいは...』について、元テレビ局スタッフの筆者がその魅力を紹介していきます。
『日曜の夜ぐらいは...』のストーリーは?
まずドラマのストーリーですが、やや複雑です。大まかに言えば、3人の平凡でどこにでもいる女性が、自分らしい幸せをつかみ取るために奮闘する物語になります。清野さんが演じる主人公の岸田サチは、ファミリーレストランで働くヤングケアラー。過去に、目の前で母親がケガをして車椅子生活になり、自責の念にとらわれ幸せになることを放棄しています。
ドラマの主人公としては少々暗い設定のサチは、ひょんな事から岸井さん演じる野田翔子、生見さん演じる樋口若葉と出会います。3人は、お笑いコンビ「エレキコミック」(本人役)がパーソナリティを務めるラジオ番組『エレキコミックのラジオ君』のバスツアーに参加し、一緒の班で行動することに。サチは、この番組のファンだった母親が勝手に申し込んだツアーに半ば強引に参加させられ、あまり乗り気ではありませんでした。
しかし、意気投合した3人はいつの間にか、心を許す関係に。そのバスツアーで3人が記念に購入した宝くじが、その後のドラマの大きな鍵となることに…。
友人を作り、幸せな瞬間が訪れることを拒否するサチは、バスツアー後に翔子、若葉とは連絡を取り合っていませんでした。そんな中、3人で一緒に購入した宝くじが当たり、3000万円の大金を獲得することになります。
この賞金を分けるために再度バスツアーに参加し、再会した2人に3000万円のことを打ち明けるサチ。それからは、いきなり舞い込んだ大金を3分割して持つ運命共同体として奇妙な友情が芽生えていきます。