「もっと貯金をしておけばよかった……！」
金融庁の報告書に端を発して話題となった「老後2000万円問題」など、老後の心配事といえばやはりお金ではないでしょうか。老人ホームの入居資金が足りないという人もいるようです。
現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All About編集部が実施したアンケート調査から、埼玉県在住65歳女性のケースを紹介します。
回答者の情報
こちらの女性は、既婚で子どもあり。現役時代のピーク年収は60代の頃の800万円で、現在の貯蓄額は100万円。65歳時点の年金額（老齢基礎年金、老齢厚生年金、個人年金などの合計）は月5万円で、その額には「満足していない」と回答しています。
65歳女性の年金平均額は？
厚生労働省が発表している「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金保険（第1号）の平均年金受給額は月額14万5665円。65歳以上女性の平均値を見ると10万9261円。65歳時点の年金額である月5万円は、同年代女性の平均よりは少ないといえそうです。
「今の年金だけで老人ホームに入居するのは不可能に近い」
現在の年金額に満足していない理由として「老人ホームの入居を考えているからです」と語る女性。
「現在の年金額では、選択できる老人ホームの数がかなり少なく、入居条件がかなり厳しくなっています。もう少しだけでも、多く年金額があれば……」と老人ホームの入居を考えると、現在の年金額では心許ないと考えているそうです。
「もっと貯金をしておけばよかった」
現在もスーパーのレジ打ちのパートに勤めているとのこと。現役時代の後悔について伺うと「もっと貯金をしておけばよかった」と回想する女性。
年金生活より前に貯蓄をしておかなかったことを後悔しているようです。
「誰にも迷惑をかけないように生活をしていきたい」
現在の年金暮らしで工夫している節約術は「毎日のように買い物に行かないことです。スーパーへ食材を毎日買いに行っていると、なかなか節約できません。タイムセールなどを利用してまとめ買いをします。そこから自分でレシピを考えてご飯を作ってやりくりをすることが、かなり節約になっていると思います」とのこと。
今後については「生活に関して、ぜいたくしたいわけではありません。ただ、今後の自分の未来を考えたときに、今の年金暮らしでは不安でいっぱいです。きちんとした環境で栄養バランスが取れた食事や安定した生活ができるような、そんな老人ホームに入って、誰にも迷惑をかけないように生活をしていきたいというのが今の希望です」と語ってくれました。
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