5月4日はラムネの日!
1872年のこの日、ラムネの製造販売を始めた東京の千葉勝五郎が、製造習得の願書を提出したことにちなんで制定されました。
今回はラムネとサイダーの違いなど、「違いの分かる人」になれるラムネの豆知識をご紹介します。
ラムネを日本に伝えたのはペリー提督
ラムネとは、玉入り瓶に入った炭酸飲料のこと。語源は英語のレモン風味の炭酸飲料を意味する「レモネード」(lemonade)がなまったもの。レモネードが日本に初めて伝わったのは1853年。教科書でもおなじみのペリー提督が浦賀に来た「黒船来航」の際に、艦上で江戸幕府の役人たちに振る舞ったのが最初と言われています。
当時はコルク栓だったラムネを開ける大きな音に驚いた日本側が、銃声と勘違いして刀に手をかけたというエピソードも残っています。
一歩間違えば、ラムネで戦争が起きていたかもしれませんね……!
「ラムネ」と「サイダー」の違い
黒船来航で伝来したラムネは、1865年には日本でも製造されるようになり、1892年にはイギリスから伝わった玉入りラムネ瓶での製造が日本でもはじまりました。
一方、アメリカでは同じ1892年に、瓶を密閉する栓として「王冠」が誕生。瞬く間に普及しました。1904年には、日本でも王冠を使った瓶に入った炭酸飲料として「BANZAIサイダー」が販売されました。
サイダー(cider)は、元々はフランス語のシードル(cidre)と同じくリンゴの発酵酒のことで、炭酸飲料を意味するのは日本だけの和製英語です。当初はレモン風味がラムネ、リンゴ風味がサイダーという違いがありましたが、その区別は次第に曖昧になっていきました。
現在では、玉入り瓶に入ったものをラムネ、王冠を使った瓶に入ったものをサイダーと、容器で呼び分けるようになっています。
ビー玉の語源は「不良品のB玉」って本当?
ラムネの栓に使われるガラス玉は、一般的に「ビー玉」と呼ばれますが、語源は「不良品のB玉」という説があります。
製造規格に合格したものを「A玉」、不合格だったものを「B玉」と区別して、この使えない「B玉」の方をおもちゃに転用したという説です。
ただ、実際は玉に多少のゆがみや傷があっても構造上問題ないこと、昭和ごろまでの技術では検品が難しいこと、この説が広まったきっかけである著書の出典元が不明であることから、現在では俗説とされています。
ポルトガル語でガラスを意味する「ビードロ」を語源とする説の方が、資料も残っているため、有力とされています。
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