4月8日は「炭酸水の日」でした。日付が「シュ(4)ワ(8)」と、炭酸のシュワシュワした音のように読めることから制定された日です。
今回はソーダとサイダーの違いなど、「違いの分かる人」になれる炭酸水の豆知識をご紹介します。
「ソーダ」と「サイダー」の違い
ソーダ(soda)とは、甘みなどを加えていない、炭酸ガスを含んだ水のこと。一般的に、単に「炭酸水」という場合はこちらを指します。
語源は炭酸水素ナトリウムの英語名(sodium carbonate)から。現在の炭酸水は水に二酸化炭素を溶かしていますが、かつてはレモン水に重曹を溶かし、クエン酸と反応させて二酸化炭素を発生させていました。
一方のサイダー(cider)とは、甘味や酸味、香味が付けられた炭酸水のこと。炭酸飲料や清涼飲料水と呼ばれます。
元々はフランス語のシードル(cidre)と同じく、リンゴの発酵酒のこと。「果実を発酵させてできた酒」を意味するラテン語のciceraが語源です。北米においてciderは、発酵酒だけでなく非発酵の果汁を意味する言葉として使われています。
炭酸飲料を意味するのは日本だけ、いわば和製英語です。18世紀にレモネードに炭酸を入れたレモンスカッシュがイギリスで発売され、それが日本に伝わってサイダーとして発展したとされています。
「炭酸割り」と「ソーダ割り」の違い
炭酸割りとは、焼酎などを炭酸水で割ったもの。一方のソーダ割りは、焼酎などをソーダ水で割ったものです。
では、炭酸水とソーダ水で何が違うのか。一般的に炭酸水とソーダは同義ですが、この場合は少し違います。
現在の炭酸水は水に二酸化炭素を溶かして作りますが、レモン水に重曹を溶かしクエン酸と反応させて二酸化炭素を発生させる、かつての製法で作るものを「ソーダ水」と呼んでいます。
クエン酸と反応させているため、ソーダ水の方が酸味が強く、割材としたときの風味にも違いが生まれます。
日本で最初のサイダーは何味?
1868年、横浜の外国人居留地でイギリス人薬剤師のジョン・ノースらによるノース商会が製造販売した「シャンペン・サイダー」が日本で最初のサイダーとされています。
シャンペン・サイダーは、炭酸水にパイナップルとリンゴのフレーバーをつけたもの。今では珍しい組み合わせなのが面白いですね。
その後、同じく横浜の秋本己之助さんが発売した「金線サイダー」が日本で本格的に流通した最初のサイダーに。こちらはパイナップルを使わずリンゴのみだったため、区別するために「シャンペン」を名前から除いたとされています。
ソーダでもサイダーでも美味しい炭酸水。この機会に飲んでみてはいかがでしょうか。
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