トイレの中で相手の名前を“検索”するのは、初デートあるある?
後日、田中君に先述の“調査結果”をお伝えした。田中君は「アプリもログインしていないし、SNSもやっていない。ますます謎は深まるばかり」とさらに頭を抱えた。しかししばらくして「もしかして……」と、自身の名前をGoogleで検索し始めた。
すると、検索のトップに、田中君のFacebookがヒットした。ちなみに田中君(仮名)の本名はとても珍しい名前で、プロフィール画像も顔写真のため、すぐに本人だと分かる。
彼のFacebookでの投稿は大学2年生までで止まっていたが、そこには恥ずかしい写真の数々が……。
卒業間際のサークルの飲み会で、“童貞”と書いたパンツをかぶってはしゃぐ様子や、ひょっとこのお面をかぶって半裸ではしゃぐ田中君の姿が友人によってタグ付けされていたのだ。
学生時代の“黒歴史”の全てがFacebookに詰め込まれていた。
「田中君もタグ付けした友人も限定公開にしてないの?」と聞くと、「ずっと使ってなかったから、本名と大学の話をした後、彼女はトイレに立ったから、もしかして……」と、さらに頭を抱えた。
田中君はその日、10年ぶりにログインしたFacebookをそっと削除した。
マッチングアプリやSNSで、相手の情報がすぐに“検索”できる時代。トイレの中で相手の名前を検索するのは、「初デートあるある」になりつつあるのかもしれない。
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